2008年のIPニュース

2008年12月2日号ペルー「商標法改正」他

  1. ペルー:商標法改正
  2. ベネズエラ:商標法改正
  3. OHIM:CTM出願の料金値下げ

ペルー:商標法改正

アメリカ・ペルー間の通商促進条約が2009年に発効されることに伴い、ペルーでは知的財産法および規則等が改正されることとなった。商標法に関する主な改正点は以下のとおり。

  1. ニース分類に基づく多区分出願が可能となった。
  2. 合併による所有権者の変更に関して、管轄機関が発行する証明書の写しを提出することで申請が可能となった(認証要)。
  3. 出願人の不作為によって出願の放棄が決定するまでの期間が、これまでの3ヶ月間から30日営業日に短縮された。
  4. 虚偽の主張に基づく異議申立については最高62500米ドル相当の罰金が科せられることとなった。
  5. 原産地表示は先行商標あるいは周知商標を侵害する場合には登録を拒絶される場合がある。
[出典:Barreda Moller]
【解説】
ようやくペルーも国際分類による多区分出願が可能となった。アメリカのおかげ?と思うとやや複雑な気分もするが、独自分類を未だ継続している国は少ないだけに大変喜ばしいことだ。

ベネズエラ:商標法改正

ベネズエラ特許商標局は、2008年9月から、アンデス条約指令書486号を無効とし、国内の旧法律1955年工業財産権法のみを専有の法令とする旨を公告した。
今までアンデス条約の下で保護されていた工業所有権は、ベネズエラも加盟している工業所有権の保護に関するパリ条約及びTRIPS協定に従い引き続き効力を有することになるが、以下の点につき、留意すべきである。

  1. 1995年法は国際分類を採用していないので、ベネズエラ独自のローカル分類を採用する必要が生じていること。
  2. 多区分出願制度は採用されておらず、単区分出願となること。
[出典:IP tango]
【解説】
ペルーとは対象的に制度が後退してしまったのがベネズエラ。同国がアンデス条約を脱退したのは2006年だったが、脱退後もアンデス条約の指令書486号については継続適用していた。今回、正式に指令書486号の適用は外すと発表した背景には、2008年8月14日にアンデス共同体委員会にて指令書486号を修正する指令書689号が承認されたことと関係あるのかもしれない。
アンデス条約指令書486号は知的財産関連法に関するもので読めばそれなりに面白い。

OHIM:CTM出願の料金値下げ

2008年9月にブルッセルで開かれた合同会議で、OHIM(欧州共同体商標意匠庁)の管理・予算委員会は、Community Trademark(共同体商標)の出願登録手数料を、減額することに決めた。その後OHIMの代表者より出願登録手数料の減額が発表された。2009年前半にも減額は実施されるものと思われる。
減額後の出願登録料については未だ正式な発表はないが、現在の1600ユーロ(出願+登録料)を1000ユーロ程度に下げるのではないかと予測される。

[出典:ELZABURU]
【解説】
CTMでカバーされる国の数が27で、それらの国が1000ユーロ程度でカバーされるということは、かなりのお得感がある。とはいえ、基本的には無審査制度だし、OHIMの主たる役目はデータベース管理じゃないか?と思うと、まあ減額は妥当なのかもしれない。

解説:豊崎国際特許商標事務所 弁理士 豊崎 玲子

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