2011年のIPニュース

2011年5月24日号アブハジア自治共和国:独自の商標登録制度設立へ 他

  1. アブハジア自治共和国:独自の商標登録制度設立へ
  2. タジキスタン:マドプロ加盟
  3. ロシア:商標権侵害における刑事罰改正
  4. イタリア:異議申立制度開始
  5. 台湾:小売役務の審査基準実施
  6. WIPO:2010年度統計の発表

アブハジア自治共和国:独自の商標登録制度設立へ

アブハジアは自治共和国としてグルジアに属するが、事実上、アブハジア共和国として独立状態にある。
その独立は国際的には認知されていなかったが、2008年08月26日にロシアが承認を発表して以降、一部の国からは独立を承認されている。

同自治共和国はその領域内におけるグルジア登録商標の保護を拒否しており、現在独自の商標登録制度設立を目指している。
現在、同国は暫定登録制度を設定し、既に同国内における商標出願の受付を始めている。

[出典:S.D. PETOSEVIC]

タジキスタン:マドプロ加盟

2011年03月31日、タジキスタンはマドプロへの加盟を発表し、同議定書は2011年06月30日付で発効される予定である。

同国の加盟により、2011年5月現在におけるマドプロ加盟国は84カ国となった。

[出典:S.D. PETOSEVIC]

ロシア:商標権侵害における刑事罰改正

ロシアでは刑法典の改正法が採択され、主に第180条の侵害行為に対する刑事罰の規定が改正された。具体的には下記の行為に関するものである。

  • 類似商品に関する類似の名称又は原産地表示、商標の不正な使用で、その行為が数回に渡るか又は深刻な損害を引き起こすもの
  • ロシアに登録されていない原産地表示又は商標に関する警告標識の不正な使用で、その行為が数回に渡るか又は深刻な損害を引き起こすもの

改正前、上記の行為が犯罪グループ或いは同グループと共謀した人間のグループによって行われた場合には、6年未満の禁固が科されていた。改正後は、禁固ばかりでなく、1,325―25,000EURの罰金又は侵害者の収入の3-5年分にあたる罰金を併科できるようになった。

[出典:S.D. PETOSEVIC]

イタリア:異議申立制度開始

2010年04月13日号でイタリアにおいて異議申立制度が導入されたことをお伝えしたが、当時はまだ制度が施行されていなかった。

しかしながら、同国では2011年07月01日より商標の公告が開始される予定である。
異議申立の対象となる商標は2011年05月から出願された国内商標と2011年07月01日よりWIPOの公報に掲載されたイタリアを指定国とする国際商標となる見込みである。

[出典:BOTTI & FERRARI S.R.L.]

台湾:小売役務の審査基準実施

台湾では1997年から小売役務の出願が受理され、1998年には審査要点が公告されたが、その後の商標法改正等で当該審査要点と現状と合わない点がでてきた。
このため、経済部は新に、「小売等役務の審査基準」を公布し、2011年02月01日から施行している。

その主な点は以下の通りである。

  1. 小売等役務は「総合的な商品の小売」及び「特定商品の小売」に分けられ、両者は類似する役務ではない。出願する際には範囲が不明確になることを避け、商品または役務の内容を具体的に明記しなければならない。

    例えば、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、量販店(総合的な商品の小売)、或いは化粧品の小売、眼鏡の小売(特定商品の小売)など特定商品の品名を示す。
    この二種の小売は、有店舗販売でも、無店舗販売でも可能だが、2種を同時に指定することはできない。
  2. 「チェーン店、専門店、オーダーメイド商品、物流センター、電話ショッピング」等は、小売等役務の名称として利用できない。
  3. 小売等役務の商標の使用を証明するため、登録者は営業に関する物品、文書、広告宣伝物、または販売資料等を提示することができる。
    無店舗販売の場合、当該ウェブサイト、メールマガジン、商品の電子カタログ等の提示もできる。
[出典:Tsar & Tsai]

WIPO:2010年度統計の発表

2011年4月4日、世界知的所有権機関(WIPO)は2010年度の国際商標申請に関する統計を発表した。

それによると、申請数が最も高かった国はドイツ(5006件)で全体の12.6%を占める。2位はアメリカ、3位はフランスであった。
指定国として申請される件数が最も高かったのは韓国で、上昇率が42.2%で第1位となった。2位は中国(42%)でその後、イタリア(38.7%)、アメリカ(29.6%)となった。

[出典:WIPO]

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