2011年のIPニュース

2011年9月13日号コソボ:商標法の改正 他

  1. コソボ:商標法の改正
  2. イラク領クルド:出願要件の改正
  3. スーダン:審査の迅速化
  4. メキシコ:行政訴訟に関する新規則

コソボ:商標法の改正

2011年8月23日号でお伝えした改正商標法だが、2011年08月24日付公報に掲載され、同09月08日に施行される。その主な特徴は下記の通りである。

権利の取得

旧法では未登録商標でも、コソボで継続的に使用され、取引において広く知られている商標の場合、又はパリ条約第6bis条の著名商標の場合は、所有者は権利行使が可能であった。
改正法では商標が登録されている場合のみ、権利行使が可能となる。

使用又は使用意思

旧法で規定されていた、出願時の使用又は使用意思の宣誓は、改正法では削除された。

情報提供

改正法では、出願が公告されて3ヶ月以内に、絶対的事由についての情報提供を行うことが可能となった。

特許庁の決定に対する不服申立

改正法では決定の受領日から15日以内に、通産省が設置する委員会に不服申立を請求できる。
当該委員会の決定に対しては、30日以内に管轄裁判所へ提訴できる。

早期審査制度

改正法では早期審査の請求が可能となった。当該手続とそれにかかる費用については近々通産省によって決定される。

著名商標保護に関する規定の削除

旧法ではパリ条約第6bis条で規定する先行著名商標所有者は、当該商標のコソボ国内での登録の有無に拘わらず、異議申立、取消を請求でき、第三者の商標の使用に対して権利行使が可能であった。
改正法においては、当該所有者がコソボに商標を出願又は登録していない限り、このような請求はできない。
また、著名商標は後願商標の出願日以前にコソボ国内で著名であった場合のみ、「先行商標」と見なされる。

相対的事由に基づく拒絶理由

旧法において、コソボで名声を有する商標については、同一・類似でない指定商品・役務に対しても保護されていた。しかし改正法では、指定商品・役務が類似の場合保護される。

更新の通知

改正法では特許庁には商標権者に対して更新の通知を出す義務がなくなった。

各種審判

改正法では取消・無効審判は全て特許庁に対して請求する。

[出典:SD PETOSEVIC]

イラク領クルド:出願要件の改正

2010年11月9日号でイラクのクルド地区で出願受付が開始されたことをお伝えしたが、同地区の商標部は正当な権利人以外の商標出願を回避するため、出願時の要件を以下のように改正した。

  1. イラク国内に登録商標がない出願人
    • 領事認証済委任状
    • 本国登録証明書とそのアラビア語訳(要領事認証)
    • 登記簿謄本等の写し
  2. イラク国内に登録商標を有する出願人
    • 領事認証済委任状
    • イラク商標登録証明書

尚、2.の場合、クルド領における保護期間はイラク国内の登録商標の保護期間と同一となる。

[出典:NJQ]

スーダン:審査の迅速化

スーダン知的財産権庁は審査の迅速化を図るため、全ての商標出願について、必要書類を最大で出願日から9ヶ月以内に提出するよう要請している。
当該期間内に必要書類が提出されなかった場合は出願放棄と見なされる。

[出典:NJQ]

メキシコ:行政訴訟に関する新規則

メキシコでは、連邦行政機関の決定に対する不服審判について規定する連邦行政訴訟法が2011年08月08日改正され、“via sumaria”(早期訴訟手続)とオンライン審理が導入された。早期審査により、裁判所は不服申立を受理した後、60営業日以内に決定を下すことになる。
またオンライン審理によって、当事者双方はネット上で各書類を提出し、審理の経過を追うことができる。
上記の新規則により迅速な手続が期待される。

[出典:Olivares & Cie]

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