2012年のIPニュース

2012年7月24日号EU:クラスヘディングの表示に関する慣例の変更 他

  1. EU:クラスヘディングの表示に関する慣例の変更
  2. アメリカ:不使用登録商標の取消に関するパイロットプログラム発表
  3. スーダン:商標に関する通知
  4. マレーシア:著作権登録開
  5. ブラジル:ブラジル連邦収入標準規則

EU:クラスヘディングの表示に関する慣例の変更

OHIMはこのたび、指定商品リストのクラスヘディング表示に関する慣例の変更を決定した。

これは「IP Translator」事件に関する2012年06月19日付欧州連合司法裁判所(ECJ)の判決に基づくものである。

この事件において、第41類をクラスヘディングで指定したイギリス出願商標「IP Translator」(指定役務:education; providing of training; entertainment; sporting and cultural activities)を、イギリス商標庁がOHIMの慣例に基づき、クラスヘディングで表示された指定商品・役務リストは当該区分に含まれる全ての指定商品・役務を含むため、"translation services"も含んでおり、よって識別性に欠けるとして拒絶した。

ECJは判決において、クラスヘディングを指定する出願人は、当該出願が当該区分の全て又は一部の商品・役務のみを保護するものかを明確に記載しなければならないとし、もしある区分の一部の商品・役務のみを含む場合は、それを特定しなければならないとした。

当該判決を受けてOHIMは2012年06月20日付で慣例を明確化した通知No2/12を発表した。

  1. 2012年06月20日以前に登録されたCTMでクラスヘディングを指定するものは、出願時に有効だった国際分類表に記載される当該区分のアルファベット順一覧表全ての指定商品・役務を保護するとみなされる。
  2. 2012年06月20日以前に出願され、未だ登録となっていないCTMについて、出願人の明記がない限り、当該区分のアルファベット順一覧表全ての指定商品・役務を保護するとみなされる。
  3. 2012年06月21日以降に出願されたCTMについて、出願人は当該区分の全て、又は特定の指定商品・役務を保護するものなのか明記しなければならない。

今後、幅広い保護を求めてCTM商標を出願する場合は、指定商品リストの記載に注意が必要である。

[出典:Zacco AS]

アメリカ:不使用登録商標の取消に関するパイロットプログラム発表

米国商標庁は、指定商品・役務全てに商標が正しく使用されているかを確認する2年間のパイロットプログラムを発表した。

このプログラムは2012年6月21日から開始され、最近「使用宣誓書」が提出された商標から米国商標庁が無作為に約500の商標登録を抽出する。
選ばれた商標に対し、米国商標庁は指定区分毎に、さらに二つの項目について使用証拠の提出を求める通知を発行する。

このパイロットプログラムで抽出された商標登録の所有者には少なくとも6か月の応答期間が認められる。
この審査は専門知識を有する審査官が行う。

もし商標権者が要求された使用証拠を提出できなかった場合、米国商標庁は当該指定商品・役務の一部、又は全てについて使用宣誓書を受け入れないとする。
その結果特定の商品・役務が取り消される場合がある。
また残りの指定商品・役務に関する更なる使用証拠が要求されることもある。
当該通知に応答をしなかった場合は、その商標登録は全て取消される。

[出典:Lucas & Mercanti]

スーダン:商標に関する通知

スーダンの商標登録官は2012年06月18日付で商標に関する以下の内容の通知を発表した。

  1. 出願時に書類に不足・誤りがある場合、審査官は1ヶ月以内に訂正を求める。
    出願人が当該期間内に対応しなかった場合、出願は放棄したものとみなされる。
  2. 出願人は異議申立期間(最大で8か月)終了後、2か月以内に登録費用を支払わなければならず、支払われなかった場合は放棄したものと見なされる。
  3. 登録商標の更新は期限日の6か月前から6か月後までの期間に申請しなければならない。
    尚、グレース期間における更新の場合は罰金が科される。
    また、更新を期間内に行えず失効してしまった商標について、登録官は2012年07月08日から6か月の間更新申請の特別期間を設定している。
  4. 委任状に社印を捺印し、公証すれば領事認証なしでも受理されるが、登記簿抄本等は領事認証が必要となる。
[出典:Jah, Doha]

マレーシア:著作権登録開始

マレーシアでは2012年著作権の自己申告に関する規則が、2012年06月01日に発効し、マレーシア知的財産公社が申告を取り扱うことになった。

著作物の登録自体はオプショナルだが、著作権の申告が登録されると、その証明書はマレーシアにおいて著作権が保護されていることの推定的証拠となる。

[出典:Patrick Mirandah Co.]

ブラジル:ブラジル連邦収入標準規則

ブラジルでは2012年06月28日付連邦収入標準規則第1277/12号により、ブラジル居住者と外国人との間に発生するサービス及び無形資産について資産の増加を導くものに関する報告義務が定められた。

ブラジルに居住するもので、知的財産権及び技術的サービスに関して外国人との取引を行うものは以下の条件を満たす場合、情報を提供する義務が課される。

  1. サービスの提供者又は借主
  2. 譲渡、付与、使用許諾又は法が認めるその他の手段によって知的財産権を取得又は譲渡した者

報告にあたって、居住者は以下の期限内にブラジル歳入庁のバーチャル納税サービスセンターへアクセスしなければならない。

  1. (1) 無形資産の取引又はサービスの開始日から30日以内
  2. (2) ブラジル所在の法人に関する海外営業については翌年6月の最終営業日まで
  3. (3) 2013年12月31日までは特例として、資産の増加をもたらしたサービス、無形資産に関する交渉又は取引に関する情報は90日以内でも提出可能である。

尚、上記期限を超えた場合、又は情報に誤り又は削除されたものがある場合は罰金の対象となる。

[出典:Di Blasi, Parente, Vaz e Dias & Associados]

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