2016年のIPニュース

2016年2月9日号中国:OEM輸出品の商標使用に関する最高人民法院判決 他

  1. 中国:OEM輸出品の商標使用に関する最高人民法院判決
  2. クウェート:施行細則改正
  3. パキスタン:知的財産裁判所設立
  4. ブラジル・チリ:ハーグ条約加盟
  5. ウクライナ:関税法改正予定
  6. EU:支払済更新費用の返還
  7. メキシコ・ラトビア:オフィシャルフィー上昇

中国:OEM輸出品の商標使用に関する最高人民法院判決

中国最高人民法院は2015年11月26日付でOEM輸出品への商標使用は、商標権の侵害に当たらないとの判決を下した。

メキシコで商標「PRETUL+図形」の権利を有するTRUPER HERRAMIENTAS S. A. DE C.V.は、Pu Jiang Ya Huan Lock Co., Ltd.を中国のOEM生産者として商品を生産し、生産された商品を中国で販売することなくメキシコに輸出していた。
これに対して、商標「PRETUL+図形」の権利を有するFocker Security Products International Limited は、商標権侵害を根拠に訴えを提起した。
最高人民法院は、OEM輸出品に使用される商標は、商品の出所として機能せず、消費者が出所を混同する可能性がないとの判断を示した。
本判決は最高法院が下したものであるだけに、その後の影響が大きいと推察される。

[出典:MMLC GROUP]

クウェート:施行細則改正

クウェートでは2015年法第13号に関する施行細則に関する省令第500号が2015年12月27日付で発行され、商標登録手続に関するプラクティスが以下のように変更された。

  • 審査は出願日から90日以内に終了しなければならない。
  • 局指令への対応は発行日から60日以内に行わなければならない。
  • 登録官の拒絶査定に対して当該通知日から60以内に不服申立委員会(Appellant Committee)に不服申立ができる。当該委員会の決定に対しては発行日から60日以内に際場所へ提起できる。
  • 公告費は査定日から30日以内に支払わなければならない。
  • 異議申立期間は公告日から60日間となった。従来クウェートでは公告は3つの公報において掲載されなければならず、各紙においてそれぞれ7日間掲載されるが、異議申立期間は最後の公告日から30日であった。
  • 異議申立への答弁書は異議申立通知日から60日以内に提出されなければならない。
  • 登録費は登録査定通知日から30日以内に支払わなければならない。
  • 音、匂い商標に関する条文の追加
[出典:JAH & Co. IP]

パキスタン:知的財産裁判所設立

2013年04月09日号でお知らせした通り、パキスタンでは2012年知的財産機構令を受けて、独立した知的財産裁判所が設立された。
裁判所はパンジャーブ州(Punjab)、シンド州(Sindh)及びイスラーマ―バード首都圏(Islamabad Capital Territory)に設立され、各裁判所判事又は弁護士等から選任された判事によって知的財産に関する紛争を処理する。シンド州のカラチ裁判所ではかつての著作権庁の登録官が主任として採用されている。
知的財産裁判所は1908年民事訴訟法典と1898年刑事訴訟法典において知的財産権を侵害するとみられる全ての訴訟を取扱うことになる。

[出典:Vellani & Vellani]

ブラジル・チリ:ハーグ条約加盟

2015年12月02日、ブラジルはハーグ条約に加盟し、2016年08月14日より発効される。また、チリも2015年12月16日に加盟し、同国において2016年08月30日より発効される。
両国の加盟でハーグ条約加盟国は112か国となった。

[出典:Hugo-Silva LLC]

ウクライナ:関税法改正予定

ウクライナでは関税法典の改正が進んでおり、早ければ2019年01月01日に発効予定である。この改正は特に現在の第XIV部の知的財産権に係る商品の移動に関する条文をEU規則と調和させることを目的としており、EU加盟を前提とした経済協力協定の発効日である2016年01月01日から3年後に発効される。
改正法は以下を目的とする。

  • 保護対象となる知的財産権の拡大
  • 保護対象となる知的財産権者の拡大
  • 「侵害品」「海賊品」等の新しい用語の定義
  • 保護対象となる商品の通関時(輸出入、トランジット)における知的財産権侵害を防ぐための手続の設定
  • EU税関規則2013年608号(2013年01月30日号参照)に従い、知的財産権を侵害する小口貨物の廃棄手続の導入
[出典:SD PETOSEVIC]

EU:支払済更新費用の返還

OHIMは今年3月に予定されている商標制度改正に併せ、2016年03月23日以降に期限を迎える商標権で既に更新費用を支払済のものについて、新オフィシャルフィーとの差額を返還すると発表した。

現在、CTMは3区分まで同一のオフィシャルフィーでカバーされるが、新EU商標(EUTM)は区分毎にオフィシャルフィーが科される。
更新費のOHIMへの支払について、各ユーザーによって後払い、クレジット決済、銀行振り込等が選択できるようになっているが、銀行振込又はクレジット決済を選択したユーザーにはOHIMから返金用の口座を知らせるよう、2016年4月から8月の間に通知が届く予定である。OHIMからの返金は口座を知らせた後2か月以内に行われる。

[出典:OHIM]

メキシコ・ラトビア:オフィシャルフィー上昇

メキシコでは2016年01月01日付でオフィシャルフィーが上昇した。

2015年10月14日号にお伝えした通り、ラトビアでは2016年01月01日付で知的財産権に関する組織と手続に関する改正法が発効され、これまで国家予算で運営されていた知的財産庁が独立採算の機関となった。これを受けて、ラトビア知的財産庁は同日付でオフィシャルフィーを変更した。

[出典:JAH & Co. IP、SD PETOSEVIC]

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