2017年のIPニュース

2017年6月13日号インド:著名商標認定のガイドライン公布 他

  1. インド:著名商標認定のガイドライン公布
  2. 香港:マドプロ加盟への動き
  3. メキシコ:著作権侵害サイトのブロックについて
  4. フィンランド:オフィシャルフィー上昇
  5. 台湾:税関による商標権エンフォースメントに関する実施規則
  6. ウクライナ:オンライン著作権保護の強化

インド:著名商標認定のガイドライン公布

2017年05月22日、インド特許意匠商標総局は、2017年新商標法による標章の著名商標認定のガイドラインを公布した。
標章の著名商標としての一覧登録は、規定の料金に証拠書類を添え、総局のウェブサイトwww.ipindia.nic.inにてオンライン申請が可能である。

必要な証拠書類は下記の通り:

  • 出願者の当該標章の権利とそれが著名商標であることの申立を記載した陳述書:
  • その申立を立証する下記のような証拠:
    1. ①当該標章使用の証拠
    2. ②登録及び出願中リスト
    3. ③証拠書類により立証される当該標章に基づく出願者の年間売上高
    4. ④当該標章を使用した事業のプロモーション及びマーケティングの証拠
    5. ⑤公衆における当該標章の知識及び認識の証拠
    6. ⑥インドの各裁判所又は商標登録局による、当該商標の著名商標としての認定の決定(可能な場合)

陳述書及びこれら文書は、解像度200x100dpiでファイルサイズ10MBまでのPDFで提出しなければならない。

出願の受理及び審査後、商標局は公報に当該標章を掲載し、30日の異議申立期間となる。異議があった場合、出願人の意見提出のため、その写しが送付されます。その後、最終の裁定が出願人に通知されます。

著名標章として認定されると、商標公報(Trade Marks journal)で公告され、当局の公式ウェブサイトで著名標章リストに加えられる。

尚、当初当局は「インドの各裁判所又は商標登録局による、当該商標の著名商標としての認定の決定」について必須であるかのような表現でガイドラインを掲載していたが、弊社代理人であるRemfry & Sagarがこの点を追求した結果、現在では「該当する場合(if any)」という文言が追加され、条件が緩和されている。

詳細については、06月29日開催の弊社セミナーで説明する予定である。

[出典:Remfry & Sagar]

香港:マドプロ加盟への動き

香港では2015年頃からマドプロへの加盟を検討していたが、2019/20年にかけて本格的な導入を目指す予定である。
マドプロへの加盟で最大の論点となっていたのが、香港での商標をベースに国際商標出願を行った場合、当該出願に中国を含めることができず、また中国からの国際出願も同様に香港を指定できないという点である。即ち、香港をベースに国際商標の登録を希望し、更に中国にも商標登録を希望するものは、中国には個別に出願しなければならない。
但し、香港又は中国以外の国をベースとする出願人にはこの問題は該当せず、中国、香港のいずれも指定国に含めることができる。
本件について、新たな動きがあり次第、ご連絡する予定である。

[出典:Wilkinson & Grist]

メキシコ:著作権侵害サイトのブロックについて

メキシコでは著作権者が自身の作品のアップロードを認めていないWebサイトの運営者に対して、当該サイトのブロックを請求することが可能であると、2017年05月、最高裁判所が決定した。
裁判所は、いわゆる比例原則(Proportionality)の分析を行った結果、著作権者がその作品のコピーをあるサイトへアップロードする許可を与えていないと推測できる場合、メキシコ知的財産庁が当該サイトをブロックすることにより、仮差止措置を科すことができると判断した。
これはとあるレコード会社の訴えた著作権侵害に対するものであり、今後の案件についての影響が注目される。

[出典:OLIVARES Y COMPANIA SC]

フィンランド:オフィシャルフィー上昇

フィンランド特許庁(PRH)は2017年05月01日より商標に関するオフィシャルフィーを上昇したと発表した。

[出典:Prh.fi]

台湾:税関による商標権エンフォースメントに関する実施規則

商標権者への保護強化、電子政府(e-Government)の実行及び行政手続の簡素化を図るため、台湾の財政部関務署(以下「関務署」という)より「税関による商標権益保護措置執行に関する実施規則」(「海關執行商標權益保護措施實施弁法」)の改訂版が公表され、2017年01月01日より施行された。その主要点は以下の通り:

  1. 「税関登録による保護期間」は、現行の1年から商標権の存続期間満了日までに延長される。例えば、商標権の存続期間満了日まであと5年あれば、税関は、5年の登録保護期間を許可する。よって、商標権者は毎年税関に保護期間の延長を申請する必要がなくなる。
  2. 商標権者は、台湾の経済部智慧財産局へ商標権存続期間の更新申請登録済みの書類を提供すれば、税関へ登録保護期間の延長を申請できる。商標権者が登録保護期間満了前に延長を申請しなかった場合、改めて新規申請をしなければならないとする現行規定は削除する。
  3. 登録保護に関する情報に変更があった場合、商標権者は税関に登録変更の申請をしなければならない。
  4. 台湾国内に住所又は営業所を有していない商標権者は、税関への登録保護申請の手続きを代理人に委任しなければならない。
  5. 税関は、商標権者が税関に赴いて貨物の真贋鑑定を行う必要性を予め判断する助けとなるよう、商標権者に権利侵害疑義物品の写真を提供できる。

関務署は、保護期間が長くなるため、登録保護に関する情報に変更があったときは、税関による効果的な水際での取締りのため、商標権者は税関に登録変更の申請をし、最新情報を提供するよう呼びかけている。また、商標権者による登録保護及び登録保護期間の延長の申請については、2014年10月からオンラインサービスの提供を開始しており、申請の時間とコストを節約できるので、商標権者からも好評を得ている。関務署は、より便利なサービスを提供するため、2016年12月から、さらに登録保護に関する情報の変更と補足の申請についてもオンラインサービスを追加した。

[出典:Lee and Li]

ウクライナ:オンライン著作権保護の強化

ウクライナでは2017年04月26日、著作権及び著作隣接権に関する法律が改正された。改正法によれば、著作権者は著作権者はオンライン侵害について、ウェブサイト/ページのオーナー且つ/又はサービスプロバイダーに対して直接要請し、要請された側は、著作権法で保護される映像、音楽、コンピュータプログラム、ビデオゲーム、放送等の作品の使用に関する侵害コンテンツをブロックしなければならない。
従来、ウクライナにおいてはオンライン侵害を取り扱う特定手続を規定しておらず、権利者は訴訟又は執行機関への訴状を提出しなければならず、これは長期間に渡りコストがかかることが多かった。
ウェブサイトオーナーは今後同サイト及びICANNのWHOISに氏名、住所、連絡先を公表しなければならない。改正法は又、違法コンテンツのブロックを拒否した場合の責任と根拠のない訴えについての責任を定めており、300-1200EURの罰金が科される。
改正法は更に、Webサイト、Webページ、ハイパーリング、ホスト会社等のネット関連の用語を定義している。
改正法は米国によるSpecial 301条指定国に対抗するものであり、ウクライナは度々オンライン侵害に対する対抗策の欠如を指摘されていた。

[出典:SD PETOSEVIC]

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