2017年のIPニュース

2017年11月28日号中国:不正競争防止法改正 他

  1. 中国:不正競争防止法改正
  2. チュニジア、カタール、フランス:オンライン申請受付開始へ
  3. クウェート:更新・変更登録の申請に係るプラクティスの変更
  4. サウジアラビア:委任状に関するプラクティスの変更

中国:不正競争防止法改正

2017年11月04日、全国人民代表大会常務委員会は、「不正競争防止法」(以下、「不競法」という)の改正法を公布した。同法は2018年01月01日より施行される。その主な改正点は以下の通り:

1. 総則に関する改正:「事業者」の概念を改正、法執行機関の権限を明確化
  1. ①『不正競争防止法』における「事業者」の概念を「商品の生産、取扱い又は役務の提供に従事又は関与する自然人、法人及びその他の組織」と改めて調整範囲を拡大し、『独占禁止法』の関係規定と基本的に一致させた。
  2. ②不競法の取締体制の統一。国務院の権能をはじめて明記し、政府、工商行政管理部門、及び関連部門のそれぞれの権能も明確に規定した。
2. 不正競争行為に関する改正:7種類の不正競争行為を修正、5種類の不正競争行為と独占行為を削除
  1. ①『商標法』との関連から、旧法第5条第(一)号における他人の登録商標を詐称する行為を削除した。
  2. ②旧法第5条第(四)号「商品の上に品質認定標識、優秀著名標識など品質標識を偽造、盗用し、又は原産地を偽造し、商品品質につき誤認を生じさせる虚偽表示をすること」との規定を削除し、かかる行為に関する規定は改正法8条における「虚偽的な又は誤認を生じさせる商業宣伝」等に係る規定に含まれた。
  3. ③法律の保護を受けられる商業標識の範囲を拡大し、商品の名称、包装、装飾等と類似する標識、ドメインネームの要部、ウェブサイトの名称などを保護範囲に入れた。改正法の第6条には、無断で他人の標識を使用する範囲を限定し、「知名」の表現を「一定の影響を有する」に改正した。
  4. ④概念列挙の方法で商業賄賂の概念、及び典型的な商業賄賂行為を明確にした。
  5. ⑤『広告法』との区別を明確化し、広告事業者等に係る規定を削除した。また、改正法第8条にいう「虚偽宣伝」には、虚偽的な商業宣伝の他に、誤解を生じさせる商業宣伝も明確に含まれた。また、実務中、電子取引における虚偽宣伝の深刻な状況を踏まえて、改正法には虚偽宣伝の具体的な内容について明確にした。
  6. ⑥改正法の第10条では、「景品付販売」の概念を「懸賞販売促進」へ改め、不正な景品付販売の表現形式をさらに補充した。経済発展の情勢に合わせて、抽選式の「懸賞販売促進」の最高奨励金額を引き上げた。
  7. ⑦改正法の第11条には、商業的名誉侵害行為について、「誤認させやすい情報を作り、広める」との内容を追加した。第23条には、侵害行為についての罰則も明確にした。
  8. ⑧営業秘密侵害行為について、改正法の第15条には、関連部門が調査する際に知り得た営業秘密について秘密保持義務を有する規定を追加した。
  9. ⑨既に『独占禁止法』に関連内容が定められているため、公用企業の競争制限行為、抱き合わせ販売行為、不当な廉売行為、行政の独占行為を制限する等に係る規定を削除した。また、入札関連法律に関連内容が既に定められているため、不正入札に関する規定を削除した。
3. インターネット関連の不正競争行為を追加

インターネット上の技術手段を利用して、インターネットにおける他の事業者及びユーザを妨害・制限・影響する不正競争行為を追加した。更に、不競法が市場競争を保護する基礎的役割、及び将来的に生じ得る新型の不正競争行為を規範化するために、第12条(四)号の一般条項も追加した。

4. 監督検査、及び法律上の責任に関する改正:法執行機関の監督調査に係る手段を強化し、侵害者の法的責任を加重

改正法では、法執行機関が不正競争行為について監督調査を行う際、不正競争 行為に係る金品に対する差し押えの権限、不正競争行為に関する経営者の銀行 口座への調査の権限などを与えることを通じて、法執行機関の監督調査に係る 手段を強化した。また、不正競争行為への法定の最高罰金は300万元まで引き 上げ、不正競争行為について侵害者の法的責任を加重した。

[出典:LindaLiu&Partners]

チュニジア、カタール、フランス:オンライン申請受付開始

チュニジアではシステム化が進められ、2018年01月よりオンライン申請の受付が開始される予定である。

カタールでもシステム化が進んでおり、オンライン申請から1か月以内に委任状原本等を提出する。現状ではオンライン申請は商標出願のみ可能であるが、今後は更新、変更登録申請等にも適用される予定である。

フランス商標局は2017年10月16日付で同局のWebサイトから商標と意匠のオンライン出願が可能になったと発表した。
また、同局は2017年11月02日より、宣誓書の取り下げ、訂正申請、手続きの変更等についてオンラインでのみ受け付けることを併せて発表した。

[出典:TLG、JAH&Co.,IP,inpi.fr]

クウェート:更新・変更登録の申請に係るプラクティスの変更

クウェート商標局は今後更新と各種変更登録について、別途証明書を発行することを発表した。従来クウェートにおいては、商標の更新及び変更登録において登録証原本を提出し、その後ろに変更事項が記載されていた。今後は更新や変更登録は登録証原本が不要となり、別途証明書が発行されることになる。

[出典:JAH&Co.IP]

サウジアラビア:委任状に関するプラクティスの変更

サウジアラビアでは2017年11月13日より委任状の有効期限が発行日から5年となった。これは施行日以前に提出された委任状に対しても適用される。

一度商標局に提出した委任状が発行日から5年以上経過している場合、新たに領事認証済みの委任状を提出しなければならない。サウジアラビアの領事認証は他国に比べて高価であり、追加費用が発生するため注意が必要である。

[出典:Abu-GhazalehIP]

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