2016年のIPニュース

2016年12月27日号リベリア:知的財産法改正 他

  1. リベリア:知的財産法改正
  2. ベトナム:商標ライセンスのロイヤリティがVATの対象に
  3. アメリカ:医療用大麻と商標

リベリア:知的財産法改正

2016年06月14日、リベリアで2014年リベリア産業財産法が採択され、施行された。
改正法は著作権、商標、地理的表示、意匠、特許、実用新案及び集積回路のレイアウトデザインを保護するものであり、まだ施行細則は公布されていないため、適用に関して一部不明な点がある。予定されている改正は以下の通り。

  • 国際商標に関する規定
  • 誠実な同時使用(Honest concurrent user)に関する規定
  • 色、形状等の非伝統的商標、証明商標の定義
  • 不登録事由の拡大
  • 非営業目的における登録商標と同一又は類似商標の使用が侵害と看做される場合の規定
  • 並行輸入等、商標権侵害に当たらない行為の規定
  • 使用媒体、通信手段を問わず、商取引において口頭でのコミュニケーションで商標の使用と看做される行為の規定
  • 商標の宣伝価値の保護
  • 登録商標の全体又は一部取消は何人も請求可能
  • 著名商標を特定する要因の列挙
  • 登録商標のライセンスにおいて、品質管理を規定したライセンス契約が求められる。品質管理規定がない、又は効果的に実施されていないライセンス契約は無効とされる。

進展があり次第、お伝えする予定である。

[出典:Adams and Adams]

ベトナム:商標ライセンスのロイヤリティがVATの対象に

海外企業のベトナムからのロイヤリティ収入について、ベトナム側契約当事者は、法人所得税(CIT)10%を源泉徴収しなければならない。今までの通説により、ロイヤリティ収入は付加価値税(VAT)の対象ではなかった。
最近、ベトナム財務省は、ベトナムの契約者に対し商標使用権の譲渡の場合、CIT10%に加え、みなしVAT5%(控除法では10%)も源泉徴収する方針を示すオフィシャル・レター第10453/BTC-CST号及び15888/BTC-CST号を発行した。オフィシャル・レターは拘束力を持つ法律ではないが、当局に対する有力な施行ガイダンスである。適用されるかどうかを確実に知るためには、管轄税務当局へ申請をする必要がある。
ロイヤリティ税率を10%(またはそれ以下)に限定する租税条約は、原則としてVATに適用されず、外国契約者税のCIT部分のみに適用される。
ベトナム契約者が外国契約者の代わりに正確なVAT額を申告し且つその他の条件を満たしている場合はVATの払い戻しが可能である。但し、ベトナム当事者が十分なVATを申告しなかった場合は、その限りではない。
上記オフィシャル・レターは、フランチャイズ契約及びその他の商標ライセンスを含む契約に適用される確率が高いと考えられる。一部の税務当局は、商標権に関するFCTをその他の知的財産権(例えば、ソフトウェア・ライセンス契約における著作権)にも適用する可能性がある。

[出典:Duane Morris LLP]

アメリカ:医療用大麻と商標

日本でも一時医療用大麻関連のニュースが問題となったが、アメリカでは例えばカリフォルニアでは20年以上も前から特定の医療に用いる目的で、医療用大麻の使用が合法化されている。2016年11月08日、更に8つの州が医療用大麻に関する法律を認め、アメリカで医療用大麻を合法化した州は約30となった。
一方で、医療用大麻を指定する商標は、アメリカにおいてもまだ登録が難しい。
その主な原因として、アメリカ特許商標庁が登録を認める商標が、「取引」において使用されるものであることが挙げられる。「取引における使用(Use in commerce)」とは、連邦議会によって正当に規定される「取引」を意味する。
アメリカの約半分の州が少なくとも一定の条件下で大麻の使用を認めているとはいえ、連邦規制物質法(Controlled Substances Act)はまだマリファナ又はマリファナベースの商品又はその吸引用具の製造、流通、消費を禁止している。
したがって、多くの大麻関連の活動は連邦議会が管理するものではなく、アメリカ特許商標庁はこれらの活動に関して使用される商標の登録はできないとの立場をとっている。
しかし大麻に関連するが、技術的には違法とは言えない付随商品又は役務に関して商標を登録することは可能である。例えば、実際に大麻に関する出版物及び情報サイトの提供、大麻に関する情報を収集するソフトウェア、大麻産業に関するコンサルティングの提供等について連邦登録の例がある。ポイントとなるのは、商標が完全に合法な指定商品・役務に関して使用されることである。
「草」「ハーブ」等の曖昧な記述は審査官の疑問を招き、局指令が発せられる可能性が高くなる。また、審査官は出願人の事業に関して疑問がある場合は、同人の活動が連邦規制物質法に違反するものではないことを記載した宣誓書の提出を求める。
しかしながら、アメリカでは医療用大麻を認める傾向が広まっており、将来的には連邦登録も可能となると予想する者もおり、今後の展開が注目される。

[出典:Squire Patton Boggs]

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