2011年のIPニュース

2011年6月28日号EU:電子登録証明書の有効性 他

  1. EU:電子登録証明書の有効性
  2. ポルトガル:IP裁判所設置へ
  3. クウェート:商標出願に関する通知
  4. イラク:オフィシャルフィー値下げ
  5. ナイジェリア、カザフスタン:オンライン申請可能に
  6. ウェストバンク:公報発行開始
  7. フィリピン:知的財産権の保護強化

EU:電子登録証明書の有効性

OHIMは2011年05月10日よりCTM商標の出願申請と登録証の電子証明自動発行サービスを実施しており、これらの電子証明書はOHIMのWebサイトから無料でダウンロードできる。

OHIMはこれらの電子証明書は、同局への申請に基づき発行された登録証明書と同等の有効性があるとしており、実際EUの多くの国においてそのように取り扱われている。
しかし、EU以外の国、例えばカナダ、香港、インド、中国、メキシコ等において実際には電子証明書が受理されず、従来通り発行された登録証明書等が求められるケースが発生している。

従って、EU以外の国において登録証明書等が必要な場合は、従来通りOHIMに発行を申請しなければならないこともあるのでご留意されたい。
尚、当局へ申請する場合は有料となる。

[出典:MARQUES]

ポルトガル:IP裁判所設置へ

ポルトガルでは2011年06月24日付で、IP裁判所の設置を定める法第46/2011号が公布された。

IP裁判所は以下を管轄する。

  • 著作権及び工業財産権に関する行為
  • 特許庁の決定に対する不服申立等
  • ドメインネームに関する行為
  • ポルトガルNIC(FCCN)の決定に対する不服申立
  • 商号に関する行為
  • 国家商業登記局(RNPC)の決定に対する不服申立
  • 工業財産権に係る不正競争行為
  • 知的財産権保護に関する情報の提供及び証拠の取得と保全に関する暫定的措置

上記の法律はIP裁判所が設置された日に施行され、本年9月の予定であるが、現時点において既に多少の遅れが予測されている。

[出典:BAPTISTA, MONTEVERDE & ASSOCIADOS]

クウェート:商標出願に関する通知

クウェート商標庁は2010年12月31日までに出願され、既に審査が終了した商標出願について、登録に必要とされる要件を2011年07月03日までに満たすよう通知を出した。

これらは公告費の支払い、必要書類(領事認証済の委任状等)の提出等が含まれる。
また当該期日までにこの要件を満たさない出願は放棄されたとみなされる。

尚、期日までの書類提出等が難しい場合、商標庁に対して公告費の支払い日から90日以内に残りの書類を提出することに同意する宣誓書を提出できる。
今回の通知は2010年12月31日までに審査が終了していない出願、又は同日以降に出願されたものに関しては適用されない。

[出典:SABA & Co.]

イラク:オフィシャルフィー値下げ

イラクでは法9/2010号が発せられ、商標出願に関するオフィシャルフィーが下がった。

[出典:Delta Legal Consultations Co., Ltd.]

ナイジェリア、カザフスタン:オンライン申請可能に

ナイジェリアではオンラインによる商標出願が可能となった。

ナイジェリア特許庁は他にオンラインによるオフィシャルフィーの支払い、各証明書の申請を受け付けている。
またカザフスタンでも同様の制度が導入され、2011年05月19日に最初の電子出願が受理された。

しかし、いずれの国においても現在はトライアル期間であり、現地代理人は当面従来通り紙で申請することを勧めている。

[出典:各国特許庁]

ウェストバンク:公報発行開始

ウェストバンクでは2011年02月14日付省令第4号により、1952年商標法第32条、34条が改正され、知的財産権に関する情報が公報に掲載されることになった。

[出典:SABA & Co.]

フィリピン:知的財産権の保護強化

フィリピンでは昨年より特許庁が中心となって知的財産権システムの国際水準化が推進されており、その一環として下記が導入された。

  1. 仲裁規則の導入
    知的財産権の紛争解決のためのADRシステム設置のため、WIPOの協力を得て、フィリピン紛争解決センターが設立され、2011年04月5日付で仲裁手続に関する規則が導入された。

    同規則は、異議申立、取消審判、一部の侵害事件や不正競争法等、現行法において特許庁に決定を求めて提出された全ての紛争に適用される。
  2. 知的財産権法典改正
    2011年5月、フィリピン下院は知的財産権法典の改正案に関する法案を採択した。
    主な改正案は下記の通り。

    特許庁は侵害者に対する権利行使について一定の権限を有することになる。
    しかし、その役割について草案は具体的には記載していない。

    特許庁内に著作権局が設置され、著作権を管理し、最高裁判所及び国会図書館に提出された著作物に関するデータベースのメンテナンスを行う。

    侵害者の行為から金銭的な利益を受けているものについて、同人が侵害の行為を知っており、且つ侵害者の行為をコントロールできる権利と能力を有する場合、同人に二次的責任が科される。
    これにより、特に侵害品を販売している商業施設、ショッピングモール等に責任を問えるようになる見込みである。
[出典:ROUSE]

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