2008年のIPニュース

2008年1月30日号コソボの知財権、セルビアからいよいよ独立 他

  1. コソボの知財権、セルビアからいよいよ独立へ!
  2. カタール GCC商標法の採択へ

コソボの知財権、セルビアからいよいよ独立へ!

正式にはまだセルビアの一部ではあるが、コソボはすでに2004年12月21日発効の独自の知的財産法を採用している。この法律によると、コソボ独自の特許庁が設立された後には、セルビア・モンテネグロで登録された知財権はコソボ内では効力を発揮することはできず、無効となると規定されている。2007年11月19日にコソボ特許庁が設立されたため、旧ユーゴスラビアで登録された知財権をコソボ域内でも有効とするためにはコソボ特許庁設立12ヶ月以内、すなわち2008年11月19日までに再登録手続を行わなければならないこととなった。再登録可能な商標の要件、必要書類は以下のとおり。

  1. 2007年11月19日以前に旧ユーゴスラビア、セルビアにて登録された商標
  2. 上記1を示す証拠を示すこと
  3. 委任状(認証は不要)

2007年11月19日以降にセルビア国に出願されたものはコソボ内に効力を及ぼすことができないので要注意。ちなみにコソボではすでに新規出願の受付を行っているが、登録までどの位の期間を有するか等については不明。

[出典:PRODUCTA Ltd. - CROATIA]
【解説】
2008年1月の現時点で、大統領選が行われているセルビアでは次期大統領の有力候補が「コソボ自治州の独立は絶対に認めない」と発言するなど、政情が安定していないのは相変わらず。とはいえ、一応コソボ内に特許庁も設立され、独立国として着々と準備は進めていると言えるだろう。

カタール GCC商標法の採択へ

カタール及びUAEの両政府は2006年12月10日発効のGCC商標法を採択する旨を通知した(カタール2007年18号政令、UAE2007年52号政令)。50の条項から成る同法は、当該法を採択した国における商標の登録、更新、譲渡及び取消手続きを規定する一般指令及び規則をまとめたものである。GCCの主な目的は加盟国における独自の商標法に代わり、加盟国共通の商標保護に関する統一規則を発することだ。しかしながら、GCC特許法とは異なり、GCC商標法は統一の出願システムを設けてはいない。同法は加盟国内で承認されて始めて当該国で有効となり、GCC委員会よりこれに関する施行規則が発せられることになる。GCC商標法の主な特徴は以下の通り。

  1. 商標の範囲が広がり、音響及び匂い商標も含まれる
  2. 個別又は団体商標が認められる
  3. 単区分制
  4. 他国出願に基づく優先権主張が可能である
  5. 審査後公告となり、公告日より60日間の異議申立期間が設定される
  6. 商標権の有効期間は出願日より10年であり、更新可能更新については6ヶ月の猶予期間がある
  7. 登録より5年を過ぎても使用されていない商標について何人も不使用取消審判を請求できる
  8. 未登録であるがGCC加盟国内で著名な商標については、著名商標として認める侵害者に対し、民事又は刑事上の救済が認められる。 刑罰は最高5年間の禁固刑及び27万ドルの罰金を含む
[出典:SABA &CO]
【解説】
GCC商標法って何?正式名はGulf Cooperation Council States Trademark Law。湾岸協力会議(GCC)はバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEの6ヶ国をメンバーし、経済的、政治的戦略において協力するための会議として設立されたもの。2003年に税関を統一化するなどの功績を挙げている。かかる実績を鑑みると、このGCC商標法が近いうちに発効する可能性は高そうだ。

解説:豊崎国際特許商標事務所 弁理士 豊崎 玲子

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