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2021年07月29日ブランディング今日から実践シリーズ!!「ピンとこない怪獣」の倒し方

プロジェクトを進めていくなかで出現するネーミング決定を阻む怪獣たち。
前回は「ゼロ怪獣」が登場しました。倒し方はばっちりですか?
もちろん、立ちはだかる怪獣はこれだけではありません。
今回は「ピンとこない怪獣」に立ち向かうための有効な武器をこれまでの経験を踏まえて解説していきます。

―――前回の「ゼロ怪獣」、なかなか手ごわそうでしたね。

西岡:そうですね。今回紹介する「ピンとこない怪獣」。実は1番よく登場するかもしれませんね。 

―――1番よく登場する怪獣ですか。全く嬉しくないですね・・・

西岡:時には現場のプロジェクトメンバーも突然、この怪獣に変身してしまう可能性があります。

―――まさかプロジェクトメンバーが敵になるなんて・・・

西岡:実際に結構よくあるシチュエーションですよ。誰か言ってないですか?
「なんかピンとこないなー」、「うーん悪いって言っているわけじゃないんだけどねー」、
「これかって言われるとそうでないような気がするなー」。

―――たしかに。そういわれてみるとプロジェクトで必ず誰かがそう言っている気が・・・

西岡:ちょっと乱暴かもしれませんが、初めて聞くネーミングは大体どれもピンと来ません!!

―――身も蓋もないですね・・・

西岡:「ネーミング=多くが今まで世の中に無い言葉、造語」です。第一印象で「ピンとくる」ことの方が少ないです。

―――そういわれると、そうかもしれませんね。

西岡:逆に「ピンとくる」場合、既に他社で使用されているケースが多いですね。
どこかで聞いたことがあったり、何かのネーミングに近かったり、良くつかわれる単語だったり・・・

―――そうなると商標権など実際に使用するシーンを考えると採用が難しいですよね。

西岡:そうです。ほとんどのネーミングは「ピンとこないもの。」と考えておいた方がいいです。
極論「最初そうでなくても、選択したネーミングをピンとくるように育てる」事がブランディングの本筋だと思います。
実際、最初「あれ?」と評価がイマイチなネーミングが、商品がうれていくうちに「慣れて」、
最終的にその商品にはそのネーミングしか考えられなくなる例はたくさんありますね。

―――どんなネーミングもだんだんと「慣れて」くると?


西岡:その通りです。「使う」ことで「慣れてもらう」ことは非常に重要なプロセスです。
そしてそのプロセスこそが「ブランディング」ですね。

―――つまり、ネーミングを「使う」ことで「慣れる」「親しみを持つ」プロセスこそが大事なのであって、
「ピンとくるネーミングを選択」することにこだわることは本質ではないということですね。

西岡:その通りです。セミナーで言い続けていますが、まさに「使い続けてなんぼ」です。
この辺の話はまた別のテーマとして詳しくお話しましょう。

―――ぜひお願いします。そうすると、使い続ける以外に「ピンとこない怪獣」は撃退できないということですか?

西岡:撃退は可能です。ネーミングの決定までに「慣れる」ケースは少ないです。
むしろ、「慣れて」いない段階で私がどのようにして怪獣と戦っているかをお話いたします。

―――すごい思いが伝わってきます。まさに最前線の現場からのリポートですね。

西岡:まず製品・サービスについての情報を整理し、ネーミングのスペースで表現すべき事項は何であるかを議論します。

―――情報の整理と議論ですか?

西岡:ネーミングが「ピンとこない」原因は自分たちにとってベストなネーミングの定義が曖昧なことから生じます。
なので、出来るだけロジカルに情報を整理することが「ピンとこない」を「ピンとくる」に近づいていく手段となります。

―――1つ1つ丁寧に紐をほどいていくイメージですね。

西岡:そうですね。例えば
「5音節は長すぎるので4音節以内。」「小学生でも分かる英単語を用いる。」「製品の特長がダイレクトに伝わる。」
このようにOKな事、NGな事を1つ1つ明確にしていきます。これだけでもネーミングの方向性がかなり絞れて来ませんか?

―――確かに。これだけでも例えば「PPAP」のように、口にしやすくても何の製品なのかわからないネーミングは
候補の定義から外れますね。

西岡:その通りです。例えが古いですが。自分たちにとって、「何がOKなのか」逆に「何がNG」なのか?
1つ1つ理由を明確に整理する作業が結果的に「ピンとこない怪獣」を撃退する術となります。

―――なんだか、希望が見えてきました。

西岡:実は非常に地道な作業なんですよね。前回のお話でも出てきましたが、自分たちにとっての良いネーミング、
目指すべきネーミングなど情報の整理と明確化、要件定義はここでも重要ですよ。ってことですね。

―――なるほど、確かにそうですね。怪獣の倒し方として共通している部分があるように感じます。

さて今回は「ピンとこない怪獣」とその撃退法について解説いただきました。
次回は「スネスネ怪獣」についてお話を聞いていきましょう。