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2021年09月30日ブランディング今日から実践シリーズ!!「最大のラスボス~後編~」

―――早速ですが今回は「今日から実践シリーズ!!「最大のラスボス」~後編~」ということで解説をお願いします。

西岡 その前に、これまでのおさらいです。ここでご紹介する「最大のラスボス」とは「商標権の壁」です。

―――自社で取得できれば「非常に強い武器」でもあり、他者に取得されると「非常に厄介な強敵」でしたね。

西岡 はい。その通りです。

―――そしてネーミング以外のやり方で「商標権の壁」を避けることも1つの手段であり必要である、と。

西岡 その通りです。今回はまさに「ネーミング」として「商標権の壁」に立ち向かう為のポイントをお伝えします。

✔「商標の壁」に立ち向かうための心得


西岡 それは「商標担当者とのタイムリーな情報共有・コミュニケーション」です。

―――シンプルというか、こちらは普段皆さんが行われていることで、何も特別なことでは無いように思えるのですが?

西岡 残念ながら出来ていないケースが多いです。今こうしていても「もっと早く情報共有しておいてくれよ。せめてメールのCCに入れてくれよ。」と商標担当者様の怨嗟の声が聞こえてきそうです。

―――そんな、オーバーな・・・

西岡 ポイントは「タイムリー」な情報共有・コミュニケーションですね。多くのケースで商標担当者へ情報共有・コミュニケーションを行う「タイミング」が遅いですね。

―――なるほど。逆に理想的な情報共有のタイミングとしては「いつ」なんですか?

西岡 プロジェクトが立ち上がる段階からプロジェクトメンバーとして関わることが理想です。 常にメンバーに出来ずとも少なくともプロジェクトが立ち上がった段階で情報共有は行うべきです。 しかし残念ながらプロジェクトの終盤、最後の最後になって商標担当者様に相談されるケースが非常に多いです。

―――なるほど。なぜそのようになってしまうのでしょう?

西岡 主な理由の1つ目は「商標調査はすぐに出来る」と認識している、 2つ目は「ネーミング候補が出ないと商標担当者に相談できない」と誤解している。 そして、結構あると思うのは「ネーミングというクリエーション作業に知財は関係ない。知財の仕事は調査と出願」 と決めつけているケースです。

―――1つ目は前回もお話に出た、「商標には『時間』も『コスト』もかかる」ということですね?

西岡 その通りです。『商標調査』でも1日2日では対応は無理です。特に海外の商標調査の場合は、最低でも10営業日以上は必要だと考えておくべきです。 さらに「商標出願・登録」においては1年で登録まで至るのはかなり早い方で、基本的に数年単位のお仕事となります。

―――確かにこの共通認識があるか無いかで行動が変わってきますね・・・

西岡 そして2つ目ですが、商標担当者の戦いはネーミング候補が出る前から始まっています。 例えばどの国・区分に対して商標保護を行うのか、どのように保護を行うのか等しっかりと作戦を立てる必要があります。 そしてこの作戦立案にも相応の時間を要します。

―――なるほど確かに。「備えあれば憂いなし」「彼を知り己を知れば・・・」では無いですが、何事にも共通することではありますよね。そしてもちろん、商標担当者にも当てはまると。 だからプロジェクトが立ち上がる段階からの情報共有を行いしっかりと準備が出来る時間を確保する事が理想なんですね。

西岡 その通りです。ついつい、自分のミッションに集中するあまり抜けがちになりますが、自分もしっかり準備する時間を確保したいように、 商標担当者もしっかり準備する時間を確保したいんですよ。そして準備がしっかり出来ていれば、もし商標調査の結果が悪かった場合の次善策検討や、ネーミング絞り込みへ早い着手など、プロジェクト担当者としてもメリットばかりです。

―――たしかに担当者にとっても大きなメリットですね。

西岡 ほかにも、ネーミング作成の段階から商標の観点で避けるべきキーワードのアドバイスや、トラブルに巻き込まれないよう軌道修正のアドバイスを得られたり等々、メリットがたくさんあります。商標担当者、おそらく多くの場合は知財部門の方になると思いますが、調査と出願の「作業要員」ではありません。

―――なるほど。遅かれ早かれ共にプロジェクトに関わるメンバーなら、プロジェクトが立ち上がった時から情報を共有しておいて、お互いにとってメリットしかないですね。

西岡 まさにその通りです。「商標権の壁」に対応する時には、商標担当者の協力・連携は絶対に必要です。また商標担当者と仕事を進めていく上での良好な関係を構築することは非常に大切だと思います。

―――そのための第一歩が「商標担当者との」タイムリーな情報共有・コミュニケーション」ということですね。

西岡 なかには、過去の商標担当者様とのコミュニケーションで苦手意識をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。意外と理解されていないのが、商標権はその道のプロでも「白」「黒」はっきりさせることはできない、ということです。
無段階のグレーの濃さをなるべく特定するため、商標担当者は細かく状況をヒヤリングされていらっしゃいます。 プロジェクトご担当者様も商標担当者様も求められる「ミッション」は異なりますが、最終的な「ゴール」は同じです。そうであるならコミュニケーション不足で発生する問題、逆に言うと適切なコミュニケーションが取れれば発生しない問題は避けるべきですよね?

―――まさに商標担当者とのコミュニケーション不足は「百害あって一利なし」ですね。 一方でプロジェクト担当者と商標担当者のお互いの業務などに対して理解することも必要なように感じましたがその点はいかがでしょう?

西岡 非常にいい質問です。コミュニケーションをとる上でお互いの業務を理解することはとても重要です。そしてその1つとしてウェビナーなどの社内啓蒙活動がありますね。

―――そうなんですね。では次回はネーミングにおけるコミュニケーションをテーマにお話を伺いたいと思います。