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2022年01月31日ブランディングネーミングを作る前に絶対に押さえておくべきポイント ~前編~

「次の打ち合わせまでにネーミング考えてきて!?」 。今やBtoCやB to Bなど業種を問わず、重要性が増してきているネーミング。いつ、どのタイミングで必要となるかわかりません。これまでネーミングを作成した経験がなくても、いきなりこんな場面に出くわすかも!?そんな時のためにもネーミングを作る時に絶対に押さえておくべきポイントを解説していきます。

まずはこのポイントをしっかり押さえておけば、いつでもネーミングにチャレンジできるかも!?


―――さて今回は実際にネーミングを作成するときに押さえておくべきポイントについて解説していただきます。

西岡 そうですね。まさに日々ネーミングを作成しているからこそ痛感していますが、実はいきなりネーミングを作成することはできません。ネーミング作成を始める前の準備が必要です。そして、その準備に取り掛かる前の準備も必要なんです。

―――準備の前にも準備が必要なんですね。なんだかマトリョーシカみたいですね。では解説をお願いします。

ネーミング制作を始める前の、初めの一歩

西岡 ネーミングを作り始めるその前に、最初に確認しなければならないことがあります。それは「日本のみで使う予定」なのか?それとも「グローバルに使う予定」なのか?ですね。

―――ネーミングを使っていく予定の国やエリア、ということでしょうか?

西岡 その通りです。じつは、「国内向け」のネーミングなのか「グローバル向け」のネーミングなのかで「ネーミング制作の方法」が大きく異なります。

―――ネーミングを作る方法そのものが異なるんですか?それは意外ですね・・・

西岡 そうです。意外と思われる方は多いのではないでしょうか?実は制作方法が「似て非なるもの」なんですよ。もう少し細かくお伝えすると制作方法は次の3つにわけることが出来ます。

①日本のみで使用を想定したネーミング
②グローバルな使用を想定したネーミング
③中国・台湾など漢字圏を想定したネーミング

それぞれで作り方も注意すべきポイントも異なります。

―――そうなんですね。そうすると、確かにネーミングの方法に応じて作る前からしっかり準備しないといけませんね。


西岡 またネーミング制作とは少し離れますが、ネーミングを使用するのが日本のみかグローバル展開かの違いは、商標権の取得にも影響してきます。

―――繰り返しにはなりますが、ネーミングを使用する対象国は商標権の調査や出願が必要ですし、費用も大きく変わりますよね。商標権について詳しいことを知りたい方はこちら
 

西岡 その通りです。ですので、日本は商標権の取得を前提としてネーミングをつくり、一方で海外は商標権の使用に該当しないよう記述的な表現で済ませるといった選択肢も、場合によってはあるかもしれませんね。

―――ありがとうございます。それでは、まず「日本向けネーミング制作」について、もう少し掘り下げていただけますか?

日本向けネーミング制作のバリュエーション

西岡 まずは、日本のみでの使用を想定したネーミングです。これが1番制作の自由度が高いです。一方で自由度が高い分だけ、作る際の方向性や定義をしっかりと積み重ねていかなければ、とっ散らかって収集が付かなくなるので注意が必要です。

―――なるほど。「制作の自由度が高い」とはどのような意味でしょうか?

西岡 まずは、ネーミングに使用できる言語の幅ですね。日本語は当然使用できますよね?そして一口に「日本語」といっても、ひらがな、カタカナ、漢字、古語など選択肢は様々です。

―――これだけでもバリュエーション豊かですね。

西岡 さらには英語やローマ字だけではなく、フランス語やラテン語など多くの日本人が読みにくい言葉でも、カタカナなどのルビを振ることで認識させることが出来ます。

―――ファッション系やコスメ系などに多いイメージがありますが、確かに、初めは「なんて読むんやろう?」と思ってもルビがあることで読めますね。

西岡 その他にも、韻を踏んだり、ダジャレなどの言葉あそびや方言、日本独特の擬音語などオノマトペなども挙げられます。

―――たしかに「がりがり君」や「ねるねるねるね」、「SOYJOY」「熱さまシート」などなど、ちょっとクスッとするユニークなネーミングなど様々ですね。

西岡 まさにその通りです。日本のみでの使用を想定したネーミングの幅広さの象徴が全国のICカードの名称ですね。SUICA、ICOCA、SUGOCA、はやかけん、などなど。

―――ICOCAは関西エリアで主に使用されているので関西弁の「行こか」、SUGOCAは九州エリアで主に使用されていますが、「凄い」を意味する肥筑方言の「凄か」にそれぞれかけた名称ですね。

西岡 はい、そうですね。ですので、日本のみでの使用を想定してネーミングを制作しようとする場合、これらの選択肢を意識しながらキーワードを選んだり組み合わせたりすることが出来ます。

―――なるほど。確かにネーミング制作の自由度が広い、というか自由度が高すぎて・・・方針をしっかり考えておく必要はありますね。

西岡 逆にいうと、日本以外での使用も想定している、グローバルな使用を想定しているネーミングでは、良くも悪くもこれらの選択肢がギュッと絞られることになります。そして選択肢が狭まるだけではなく、日本のみを対象としていた時は無意識にクリアできていたが、改めて注意しなければならない点が多数出てきます。

―――そうなんですね。言われてみると当然ですが日本限定だからこそ通用したことが、そのままグローバルに通用する訳ではありませんよね。ありがとうございます。大変参考になります。では次回はグローバルな使用を想定したネーミングについて解説を行っていただきます。

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