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2022年05月31日ブランディングネーミングとロゴデザイン。どちらが大事なのか?

「Amazon」と聞くと、人がにっこり笑っているロゴが頭に思い浮かぶ人は多いのではないでしょうか?また「Google」と聞くとカラフルな文字のロゴを思い浮かべる人がほとんどでしょう。ブランドを構成する基本的な要素であるネーミングとロゴデザイン。いざ、新しいブランドが必要となった時、どちらを優先させるべきか悩んだことがあるご担当者様も多いのではないでしょうか?そんな、知っているようで知らないネーミングとロゴデザインについて、この機会にぜひ一緒に考えていきましょう。

目次

ネーミングの目的

ネーミングは、単純に商品やサービスなどに「新しい名称」を付けるだけでは無く、「言いやすさ」「覚えやすさ」「親しみやすさ」「コミュニケーションの取りやすさ」などネーミングに担わせる要項の整理を行った上で「ネガティブな意味が含まれていないか」「他者の商標権を侵害していなか?」などのリスクを排除しながら、「限られた文字列のスペースで商品やサービスを表現」する必要があります。

ネーミングによって作られた名称を適切に使い続けることが「認知してもらう」「覚えてもらう」「製品やサービスのイメージを想起」そして「ライバルとの差別化」へと繋がっていきます。これらがネーミングを行う一般的な目的と言えます。

ロゴデザインの目的

ロゴデザインとは「デザイン化された文字であるワードマーク」、純粋なグラフィック要素から構成される「記号・シンボル・アイコン」、またそれらの組み合わせから成ります。そしてロゴデザインでは「色彩」の要素も含まれます。この「色彩」がロゴデザインの奥行や深みなど更なる表現の幅を与えています。

ロゴデザインは「視覚的にブランドとしての情報を伝える」為の、非常に大きな部分を占めている要素です。視覚から入る情報のインパクトは大きく、ネーミングとの一貫性、統一感を持たせることで相乗効果を発揮します。その為、ネーミングの世界観と一貫性や統一感を持たせる必要があります。

つまりロゴデザインとは、「単なる記号・シンボル・アイコン」ではありません。ネーミングと同様、理念や思いなどの整理し、「何を伝えたいのか?」「どのようにユーザーに感じて欲しいのか?」などコンセプトの検討は必須です。

そしてロゴデザインの目的も結局のところはネーミング同様「認知してもらう」「覚えてもらう」「製品やサービスのイメージを想起」そして「ライバルとの差別化」へ繋がります。

ネーミングとロゴデザイン。どちらが大事なのか?

結論から申し上げると「両方大事」です。その理由について解説していきます。

まず「ネーミングとロゴデザインは切っても切れない」ということです。先ほど説明した通り、ネーミングもロゴデザインも担う目的は同じです。そして、それぞれが独立した要素なのではなく「ネーミングの延長線上にロゴデザイン」があると言えます。

ネーミングは「最小限のスペースで最大限の効果を発揮できるように言葉で表現を行う」必要があります。その為、あれもこれも表現を盛り込むことはできません。ネーミングにおいては「足し算」ではなく「引き算」が原則です。

そして「ネーミングで表現しきれなかったこと」「もっと強調したいこと」を表現するのがロゴデザインであると言えます。つまり、ネーミングとロゴデザインは、お互いに「補完」や「強調」しあうことによる相乗効果で、ユーザーに対する認知を強化していきます。

ネーミングだけの場合とロゴデザインを実際に見比べてみれば一目瞭然です。

ご覧の通り一般的な文字よりも、ロゴデザインによってよりイメージに奥行を感じられるのではないでしょうか?さらに「色彩」が伴うことで、より印象付けられてはいませんか?

そしてネーミングとロゴデザインを組み合わせることによって、より深い世界観を持たせる事ができます。例えば「じゃらん」のネーミングは「インドネシア語jalan」=「道」が由来です。さらに「jalan-jalan」と重ねた場合、「jalan-jalan=散歩する、ぶらぶら出かける」の意味となります。まさに「肩肘張らない気楽な旅を」というブランドイメージにピッタリでしょう。そして脱力感のあるロゴデザインにすることにより、イメージをまさに視覚化しています。

このように、ネーミングとロゴデザインは切っても切れない、お互いに不可欠な関係であることがお分かりいただけたと思います。

伝統と進化と

さて、これまでネーミングとロゴデザインの関係性と必要性について解説していきました。

ネーミングとロゴデザインの2つのシナジーによって、ブランドとしての認知を加速さることが出来るでしょう。ブランドとして認知され、そして支持されるためにはネーミング・ロゴデザインともに「適切に使い続けること」が不可欠です。ネーミング・ロゴデザインのストーリーや世界観、メッセージなどブランドの本質を貫き使い続けることによってのみ、信頼される「伝統のあるブランド」へ至ることが出来ます。

一方で伝統を維持し続けるだけでは、新しいことに挑戦しない保守的で「時代遅れのイメージ」になることを恐れている担当者の方も多いのではないでしょうか?

確かに目まぐるしく変化する現代において「維持し続ける事」はとても難しい点があることも事実です。その為、多くのブランドで売り上げが落ちてきたりすると、ネーミングやロゴデザイン、パッケージを大きく変えたりします。

しかし、果たしてそれは「時代の変化に合わせた進化」なのでしょうか?「目先の売上を上げるための変化」なのでしょうか?実は、ただの起爆剤としての変化になってはいませんか?

目先の利益だけの為の変化は、ユーザーから簡単に見透かされてしまいます。「時代に合わせてブランドを進化」させるためには、今まで培ってきたブランドの「伝統」の上に、新たな歴史を刻むことに他なりません。

ブランドとして絶対に変えてはいけない「伝統」と、ブランドとしてさらに成長する為の「進化」。この二つのベクトルがネーミング・ロゴデザインそしてブランドにおける永遠の課題なのかもしれません。

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