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商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2012.01.24IP韓国:第35類役務の変更 他


韓国:第35類役務の変更

韓国特許庁はニース協定第10版の採用に合わせ、第35類に「百貨店業、大型ディスカウントマーケット業、スーパーマーケット業、便宜店業(コンビニエンスストア業)」を追加した。

これまでデパート業、大型ディスカウントマーケット業等は、サービス業の名称として認められておらず、「○○小売、××小売」等のように取扱商品を列挙して多数のサービス業を記載しなければならなかった。
この場合、記載件数が数千、数万個に達する場合もあり、例えば登録後記載した一部のサービス業を使用しない場合は、不使用取消審判の対象になるなど紛争の原因になったこともあった。

特許庁はこのような不便を解消するために、取引界に実質的に存在するこれら総合小売サービス業の名称を出願時に指定可能なサービス業の名称と認定し、「デパート業」等の名称自体に対し商標として登録可能なようにサービス業の分類体系を改編した。

今回の改編により、権利内容を明確に表わすことができ、個別サービス業の不使用による紛争を事前に防止し、出願と登録管理も簡易になるためサービス商標の管理の効率性を向上させることができるようになった。

また2012年4月から指定商品・役務数に応じてオフィシャルフィー加算制が施行される場合にも、一つのサービス業で登録ができるためコストを大幅に削減できる。
また、審査官が審査をする時に個別商品に対する小売業を逐一確認しなくても良いため、審査期間の短縮および審査品質の向上も期待できる。

韓国特許庁は今後、家電製品や製菓類など特定商品分野の専門販売店もサービス業の名称で登録ができるようにサービス業の名称の認定範囲を拡大していく予定である。


[出典:MARK KOREA]


韓国:商標権特別司法警察隊によるWeb上の模倣品監視

2010年09月に韓国特許庁内に発足した商標権特別司法警察隊(SPST)は、2011年12月14日、Web上における模倣品の調査チームを設置した。

同チームは4名の特別調査員で構成され、電子情報科学捜査装置によりオンライン上における調査を行う。


[出典:KIM, HONG & Associates]


インド:「解決済み」異議申立の手続迅速化

インドでは対象商標が取下げられたり、和解が成立し実際には「解決済み」の異議申立が相当数に上るが、商標庁の処理が遅れ正式な通知が下りていないものが多い。
このような事態の解決のため、商標庁は関係者に対して当該案件が解決済みであることを、それを示す書類とともに同庁へ提出し、紛争の迅速な処理を行えるよう要請している。


[出典:Patrick Mirandah Co.]


日本:地域団体商標の最新状況

特許庁は2011年01月10日、昨年12月末までの出願状況、01月10日時点の登録査定状況など、地域団体商標制度に関する最新状況を公表した。

それによると昨年12月末までの出願件数は1008件であり、年度別では、平成18年698件、19年110件、20年71件、21年54件、22年は26件となる。
都道府県別では京都府の146件が最多で、2位:兵庫県56件、3位:北海道43件、4位:岐阜県40件、5位石川県、沖縄県38件が続く。
産品別では、農水産一次産品が479件で半分近くを占め、陶磁器類など工業製品が246件、加工食品が120件、温泉49件、麺類37件、菓子33件と続いている。

2011年01月10日時点の登録査定件数は計494件。
都道府県別では、京漬物、京友禅、宇治茶等の京都府57件が最多で、灘の酒、神戸牛等の兵庫県が30件、加賀友禅、輪島塗等の石川県と、飛騨牛、美濃焼等の岐阜県が27件、静岡茶等の静岡県が18件、十勝和牛等の北海道が16件と続いている。

外国からの出願件数は6件と少なく、それぞれジャマイカ、カナダ、イタリア、インド、中国、韓国からの出願となっている。


[出典:特許庁]


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