2013.06.25IPウガンダ:商標出願前の調査義務化 他
- ウガンダ:商標出願前の調査義務化
- アラブ首長国連邦:オンライン上での手続可能に
- トルコ:オンラインによる異議申立請求可能に
- バーレーン:著作権法改正
- インド:30,221件の未登録商標出願
- 中国:首都版権連盟設立
- イギリス:著作権法の規制緩和の動き
- パナマ:オンライン上の保護強化
ウガンダ:商標出願前の調査義務化
ウガンダでは商標出願前に調査をすることが必須となった。
出願前に特許庁に調査を依頼し、出願時には調査結果を必ず提出しなければならない。
調査時に同一・類似商標が発見された場合は出願できない。
尚、調査と出願費用を同時に支払い、類似商標等が発見された場合、出願費用は返還されないが、調査後に出願費用を支払うことは可能である。
[出典:Adams & Adams]
アラブ首長国連邦:オンライン上での手続可能に
ドバイ裁判所は時間と労力の節約、また係争関係者の手続簡易化のために3つの革新的なオンラインサービスを開始した。
“Al-Salfa”といわれるこのサービスはオンラインで登録し、審理の記録と法的見解を無料で検索できる。
2013年02月01日よりテスト導入されているこのサービスは、法律事務所が任意で利用していた。
テストの成功により、世界中どこからでもアクセスできるよう、06月01日以降ドバイ裁判所で行われた審理は登録が義務化されている。
2番目のサービスは、原告が保存資料を参照したり、該当審理の情報や判決その他の情報を、裁判所に行くことなくオンラインアクセスし印刷できるものである。
また“Sure”と呼ばれる無料法律相談が開始され、ボランティアの弁護士が係争関係者に対し、法的アドバイスを無料で提供する。
このポリシーにより公衆の司法制度への信頼を向上させ、訴訟手続を活性化させる事を目標としている。
[出典:Talal Abu-Ghazaleh Legal, Jordan]
トルコ:オンラインによる異議申立請求可能に
2013年05月24日、トルコ特許庁は商標のオンラインによる異議申立請求を可能とした。
商標出願などのオンラインサービスは2007年より提出可能となっている。
2013年02月04日には商標更新申請のオンライン化の可能性となった。
[出典:Istanbul Patent & Trademark Consultancy, Turkey]
バーレーン:著作権法改正
バーレーンでは現在著作権法改正が進められており、諮問評議会(Shura Council)はその一部について採択した。
評議会は先月、図書館、公共メディア等の非営利団体に著作権適用除外を設けるかについては合意に達しなかったが、2013年05月06日付で以下を決定した。
- 法定外で解決できる違反の上限は250BDまでとする。
- 衛星信号や無線信号の解読には知的財産権者・その代理人からの書面による許可が必要となり、違反者は6ヶ月の禁錮、最高2,000BDの罰金あるいは併科とする。
今後改正案は議会でさらに検討される予定である。
[出典:Trade Arabia]
インド:30,221件の未登録商標出願
インドでは04月30日現在、30,221件もの商標出願が人員不足によって商標登録証の発行待ちの状態である。
現在商標登録局で認められている130のポストのうち56のポストが欠員の状態になっている。
ご承知の通りインドには5つの商標登録局があるが、昨年の統計では、Delhiが最も多く登録証を発行し(15,301件)、次いでMumbai(12,572件)、Chnnai(8,435件)、Ahmedabad(4,774件)、Kolkata(3,259件)と続く。
[出典:zeenews]
中国:首都版権連盟設立
北京では2013年06月06日、中国出版集団、百度、金山、歌華など国内の有名出版社、インターネット企業、コンテンツ企業を含めた70数機構・企業が加盟する首都版権連盟が設立された。
同連盟は著作権保護の強化と著作権産業の発展推進を目指す非営利組織として、首都北京の経済、文化、社会の発展を促すことが期待される。
北京市の著作権産業は近年、法律法規と管理体制の整備・改善、監視管理の強化に取り組む関連当局の支援の下、急速な発展を遂げており、全国をリードしている。
一方、不完全な産業チェーンや散在する資源、協調体制の欠如などの課題も浮上。
こうしたことを背景に、首都版権連盟が発足した。
連盟はこれから、理論研究や著作権法律の啓蒙普及、インターネット著作権監視システムの構築、著作権貿易の促進などに重点を置いて尽力する方針である。
http://www.ncac.gov.cn/chinacopyright/contents/518/150926.html
[出典:国家版権局]
イギリス:著作権法の規制緩和の動き
イギリスでは著作権の適用除外に関する法律改正が進められており、現在一般意見を募集している。
対象となるのは私的複製、パロディ、引用、公的管理である。
現在に至るまでイギリスはパロディに関する著作権侵害責任の適用除外を設けておらず、この改正により2001年著作権に関するEU著作権指令の条項をより反映させることになる。
また、公的管理の面では、公共機関が第三者の情報を積極的にオンラインで共有できるようになる。
意見募集の期間は2013年06月07日から07月17日までである。
[出典:IPPRO The Internet]
パナマ:オンライン上の保護強化
パナマでは現在ネット上のセキュリティを強化しており、2013年04月17日付で改正法草案は第595号が国民議会へ提出された。
これはコンピュータシステム及びデータへの攻撃に対する、調査へ対処法の効率化を目指すものであり、知的財産権に関するオンライン侵害への対応も含まれる。
[出典:Alfaro, Ferrer & Ramirez]