約2,500件の商標管理を最適化。
特許システムからの「切り離し」を成功に導いたマークアイの伴走力
お客様のご紹介

- 会社名
- ハウス食品グループ本社株式会社
- 事業内容
- 香辛・調味加工食品、健康食品、海外食品の製造販売、レストランの企画運営等
- 弊社との取引開始年
- 2007年
- お取引サービス
- URL
- https://housefoods-group.com//
- プロフィール
- ハウス食品グループ本社株式会社 管理本部 法務部 商標課
課長 石川 遥子 氏
西田 菜緒 氏
「バーモントカレー」や「フルーチェ」など、世代を超えて親しまれるロングセラーブランドを多数抱えるハウス食品グループ。同社にとって、お客様に安心・安全・おいしさを瞬時に伝える識別標識である「商標」は、極めて重要な経営財産です。
グループ全体の商標権と実務を統括する法務部商標課では、4名体制で国内外合わせて約2,500件にのぼる商標を管理しています。しかし以前は、研究開発部門の特許管理をメインとする「四法管理システム」を間借りする形で商標管理を行っており、項目の複雑さやデータの属人化といった課題を抱えていました。
同社はいかにして社内調整や承認のハードルを乗り越え、商標専用システム「TMODS®」への移行を成功させたのか。法務部商標課のご担当者様に、マークアイの伴走サポートとシステム導入後の変化について伺いました。
特許システムの「間借り」運用に限界。商標管理の自律化を目指して
はじめに、ハウス食品グループ様における商標管理の体制と、ブランド保護の重要性について教えてください。
弊社は2013年に持株会社体制へ移行し、現在はハウス食品グループ本社株式会社の管理本部・法務部内に「商標課」を組織しています。グループ唯一の商標専門部署として、国内・海外を一貫して約2,500件の商標と実務を統括しています。
食品メーカーにとって、商品名やロゴといった商標はお客様に「おいしさ」や「安心・安全」を瞬時に伝える非常に重要なものです。長く愛されてきたロングセラーブランドの信頼を守ることは、私たちの大きなミッションです。グローバル展開を強化している現在、進出各国での適切な権利形成もますます重要になっています。
特許を担当される「知的財産部」とは、どのような役割分担になっているのでしょうか。
技術保護や特許を担当する「知的財産部」は千葉県の研究開発本部にあり、私たち「商標課」は東京本社の管理本部内にあります。物理的にも組織的にも分かれて業務を行っています。
2025年に商標管理システム「TMODS®」を導入されましたが、それ以前はどのような課題を抱えていたのでしょうか。
以前は、知的財産部がメインで利用している「四法管理システム」に、商標管理も間借りさせる形で運用していました。
しかし、特許と商標では管理すべき対象もプロセスも全く異なります。特許システムには商標担当者にとって不要な項目が多数あり、入力に慣れていない担当者だと「どこに何を入力すればよいのか」の判断が難しく、データのばらつきや属人化が大きな課題になっていました。
また、システムの管理責任権限が知的財産部にあったため、システムの維持や大きな仕様変更に対する決定権が商標課になく、画面設計の変更に知的財産部の確認を経るなど、互いにとって非効率でした。こうした課題を解消し、自部署で完結できる自律的な体制を整えて業務をスピードアップさせるため、本格的に商標専用システムへ切り離すことを決断しました。
ダブルコストの懸念を払拭。マークアイの迅速な資料提供が「社内承認」の決め手に
特許部門からの切り離しにあたり、最大のハードルとなったのはどのような点でしたか。
実務面と経営承認の両面でハードルがありました。実務面では、特許システムから商標データを抽出するための調整に非常に苦労しました。
そしてもう一つ、最大の壁となったのが経営層への「社内承認」です。既存のシステムがある中で新たに商標専用システムを契約することは、経営層から見れば「ダブルコスト(二重コスト)」に映ります。「なぜ今、別でシステムを入れる必要があるのか」を論理的に説得することが課題でした。
その壁を越えるために、マークアイからはどのようなサポートがあったのでしょうか。
マークアイさんにご相談したところ、年明けすぐのタイミングだったにもかかわらず、わずか1週間という短期間で、担当取締役への説明に向けた「説得資料」案をご提示いただき、心強かったです。
資料には「特許と商標は管理目的が根本的に異なる」という力強いメッセージに加え、他社での導入事例やメリット、将来的に商標データをどう事業に活用していけるかという展望まで明確に描かれていました。マークアイさんと事前に議論を重ね、レクチャーも受けていたおかげで、ご相談から約2週間後の役員への説明も、説得力を持って行うことができました。
情報提供がとにかく早かったことで、社内の検討を停滞させることなくスムーズに承認プロセスに乗せることができました。
最終的にマークアイの「TMODS®」を選ばれた最大の決め手は何でしたか。
一番の決め手は、マークアイさんの「サポート体制の質とレスポンスの速さ」です。疑問や要望に対して、常に解決のための提案を迅速にしていただける信頼感がありました。
また、比較検討時のトライアルを通して「TMODS®のシンプルな画面構成なら、実務担当者が迷わず直接入力・管理ができる。これなら私たちが理想としていた自律的な運用体制が構築できる」と事前に確信できたことも大きなポイントです。
機能面でも、海外商標(マドプロ含む)の体系的な管理や期限管理など、商標実務の「かゆいところに手が届く」仕様になっていました。何よりも日頃から定期的にお会いしてお互いの顔が見える関係性を築けていたことが、「マークアイさんなら信頼して任せられる」という安心感になっていました。
実際に、移行後のデータ構築においても、当社の商標データの内容を踏まえたデータ設計をご提案いただくなど、システムの提供にとどまらないコンサルティングまでご支援いただける点に、頼もしさを感じています。
直感的な操作で属人化を解消。担当者自身がシステムを動かす運用へ
「TMODS®」への移行が完了し、日常業務にはどのような変化がありましたか。
率直に申し上げると、データに紐づく一連の業務がシームレスに管理できるようになりました。
以前のシステムは入力項目が複雑だったため、業務効率の観点から特定のデータ担当者1名が入力する運用にしていました。しかし、選定時にトライアルで得た確信に基づき、システム導入に合わせてこれまでの体制を変更し、案件を担当している各実務担当者自身が、直接データベースへ入力・更新を行う形に移行したのです。
これに加えて、TO DO履歴も活用することで、データ入力から権利化まで、自分の案件をタイムリーに更新できるようになりました。商標データベースがより身近な存在になり、システムが起点となってシームレスな業務を後押ししています。また、属人化が解消され、これまでのデータ担当業務のマンパワーを別の業務へ注力することができ、業務効率は勿論、データの精度も向上しています。
セミナーから侵害調査まで。商標の周辺課題も気軽に相談できるパートナー
システム導入にとどまらず、社内向けセミナーや侵害対策でもマークアイを活用されているそうですね。
はい。2023年には事業部向けの「ネーミングセミナー」をお願いしました。社内でも商品企画の現場に対して啓発活動は行っていましたが、外部の立場から客観的な知見に加えブランディング要素を交えて伝えていただくことで、受講者もより真剣に耳を傾け、法律論としてだけではなく商標課題を認識してくれました。
侵害対策などの面でも印象に残っているエピソードはありますか。
最近、ブランドの「出所混同事例(他社による類似事例)」に関する調査をご相談しました。
打ち合わせの都度、担当の方が「最近、何かお困り事はありませんか?」と声をかけてくださり、「実は調査を誰に依頼すべきか分からなくて…」と漏らしたところ、すぐに専門の調査部門に繋いでくださったのです。
この件に限ったことではありませんが、社内や上司に相談する前段階で、「とりあえずマークアイさんに聞いてみよう」と思える手厚い関係性が築けており、本当に心強いです。
組織の流動化を見据え、標準化された知見やノウハウの提供に期待
現在、「TMODS®」によって商標管理体制が整いつつありますが、今後の展望をお聞かせください。
「TMODS®」導入により、管理商標のあらたなデータ構築が進行していますが、今後は「TMODS®」のポートフォリオ機能をフルに活用し、保有する商標権の「見える化」を進めていきたいと考えています。今後の中長期的事業戦略も見据えたデータサーチの可能性を設計に活かし、権利の棚卸しを容易にすることで、戦略的な権利形成に注力していく方針です。
組織体制の変化などもある中で、パートナーであるマークアイに期待することはありますか。
今期にメンバーが異動となり、限られた人員体制でいかに定型業務を効率化・省人化し戦略業務の時間を確保していくかが直近の課題です。さらに近年は、組織の流動化が進み、知財の専門人材に限らない、様々なバックグラウンドを有する人材でチームが組織されることも。そうした状況に対し、マークアイさんに蓄積されている他社知見や専門知識を活かして、標準化された業務プロセスや、新任者向けの研修プログラムなどを提供していただけると非常にありがたいですね。
どのようなリクエストもオープンに受け止めてくださるマークアイさんだからこそ、人材育成や実務の標準化という面でもさらなる伴走を期待しています。
システム移行の煩雑さはプロに頼る。まずは気軽に悩みを「投げてみる」こと
最後に、かつての貴社のように「四法管理システムからの切り離しに踏み切れない」と悩んでいる企業の担当者様へ向けて、メッセージをお願いします。
システム移行で一番のハードルになるのは、データ抽出や管理項目の整理といった「手続きの煩雑さ」だと思います。しかし、その大変な作業をいかにマークアイさんが伴走してサポートしてくれるかが、今回の迅速な移行の鍵でした。
「切り離しは大掛かりで大変そう」と身構えてしまうかもしれませんが、まずはプロフェッショナルであるマークアイさんに、自社の「やりたいこと」や「困り事」をそのまま投げてみてください。マークアイさんは、商標やブランド管理の豊富な知見をお持ちです。きっと自社だけで解決しようとするよりもずっとスムーズに、より良い管理体制を構築できるはずです。