2021年8月20日、ウズベキスタンは「商標，サービスマーク及び商品原産地名称に関する法律」と「著作権法および関連法」の改正を採択した。
2021年8月21日に発効したこの改正案には、いくつかの重要な新しい制度が導入されている。

その一つは商標出願の早期審査制度であり、正式な方式審査日から1ヶ月以内に審査を終える必要がある。
早期審査は6ヶ月から7ヶ月を要する通常の実体審査に代わるものである。
出願人は、商標出願と同時または出願日から3ヶ月以内に、早期審査の請求を行うことができる。
早期審査を受けるためには、出願人は先行類似調査を実施しなければならず、調査には約10日間を要し1商標につき約 200～300USドルの費用を支払う事が求められる。
今回の改正では、商標法に出願公開制度を導入した。
特許庁は出願日から1営業日以内に公式ウェブサイト上で新たな商標出願に関する情報を公開することが義務付けられ、利害関係者は、出願された出願に対して書面による意見を提出することができる。

また、今回の改正では、商標の権利発生日が登録日から設定されると規定された。
商標登録に関する情報は、商標登録日に特許庁の登録簿に記録されウェブサイトで公開される。
これまでは、権利の発生日が公告日なのか登録日なのか定かではなかった。この2つの日付は異なっており、公告は通常毎月末に行われ、登録は登録料を支払った3日後に設定されていた。

改正著作権法では、著作権の存続期間が著作者の死後50年から70年に変更された。
著作権を侵害した場合の罰金を、侵害の程度に応じて540 USドルから27,000 USドルまでと規定している。

今回の改正は実質的なものではないが、WTO加盟を目指すウズベキスタンにとって、TRIPS協定に定められた原則と規則に従うための一歩を踏み出したことになる。