スウェーデン政府観光局「Visit Sweden」は、2024年11月12日、欧州連合知的財産庁（EUIPO）に対し、「Sweden」という国名の商標登録出願を申請した。
これは、国名を商標として登録しようとする世界初の試みである。
この出願の目的は、スウェーデンのブランド・アイデンティティを保護し、世界各地に存在する「Sweden」という地名（8か所確認されている）との混同を避けることにある。
旅行者が本来のスウェーデンと他地域を混同するリスクがあるため、明確な差別化を図る必要があるとされている。
商標出願は、観光、食品、文化製品など幅広い商品・役務を対象としており、EUIPOによる慎重な審査が予想される。
この前例のない取り組みは、地理的表示（GI）の今後や他国の追随の可能性について議論を呼んでいる。
また、グローバル化が進む中で、ブランド・アイデンティティの保護がますます重要になっていることを浮き彫りにしている。 
今回の試みにより、他国も自国名の商標登録出願を検討する可能性があり、地理的名称の保護に関する国際的な議論が活発化することが予想される。