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2026.10.06IPブラジル:商標出願の優先審査制度(Pilot Program Phase II)の対象拡大について


ブラジル:商標出願の優先審査制度(Pilot Program Phase II)の対象拡大について

ブラジル産業財産庁(BPTO)は、商標出願の優先審査に関するパイロット・プロジェクトのPhase IIを規定する規範令INPI/PR No. 66/2026およびNo. 67/2026を公布した。
Phase IIは4か月間を1期間とする2つの期間に分けられており、第1期間は2026年5月1日から開始されている。

優先審査とは、一定の要件を満たす出願人を対象として、商標出願および申立てについて通常とは別の審査ルートを設け、審査を迅速化する制度である。
対象となるのは、法律上優先審査が認められている場合のほか、BPTOが定める戦略的目的や公共政策に基づき、迅速な審査が必要とされる場合である。
本制度は、BPTOが定める対象者および件数の上限に従い、該当する商標出願の審査を迅速化することを目的としている。
優先審査制度は、パイロット・プロジェクトのPhase Iとして2025年8月に導入された。
Phase IIでは、優先審査を申請できる対象者のカテゴリーおよび利用可能な枠数が拡大されている。

規範令No. 66/2026では、パイロット・プロジェクトの対象となるカテゴリーおよび各カテゴリーに必要な証明書類が定められている。
対象者は以下のとおりである。

•異議申立手続において、先使用に基づく先願権(prior right of precedence)を主張する異議申立人、またはブラジル産業財産法(Law No. 9,279/1996)第129条第1項に基づいて異議申立てを受けた商標出願人 
•商標登録が、政府からの公的資金の利用に必要となる出願人 
•当該商標に関して、連邦裁判所または州裁判所における司法手続(マンダムスを除く)に関係する当事者 
•BPTOによる優先審査を受けた特許に由来する製品またはサービスに関する出願人 
•スタートアップ企業および科学・技術・イノベーション機関(ICTs) 
•現在有効な技術協力協定に基づき、BPTOから個別に支援を受けている出願人 
•連邦政府の行政機関の行為により、公益または国家的緊急事態に該当するとされた場合の出願人 
•先住民その他の伝統的な民族・コミュニティ、または家族農業コミュニティを代表する正式に組織された団体、およびこれらの団体を代表する個人 
•オンライン・マーケットプレイス上での事業活動を行うために商標登録が必要となる出願人 
•マドリッド・プロトコルに基づき、BPTOを本国官庁とする国際登録に関連する基礎商標出願の名義人 
•ブラジルが優先審査に関する相互主義協定を締結している国に住所を有する者、または同国に商標出願もしくは商標登録を有する者 
•商標登録が政府による許可、認可またはコンセッションの取得に必要となる出願人である。 
規範令No. 67/2026では、Phase IIの運用方法、各対象カテゴリーへの枠数の配分、申請期間および各申請者が提出できる申請件数の上限等が定められている。

2026年について、BPTOは合計3,000件の優先審査枠を設けており、1,500件ずつの2つを4か月間に分けて運用する。
•第1期間:2026年5月1日~8月31日 
•第2期間:2026年9月1日~12月31日 
利用可能な枠は、規範令No. 66/2026で定められた各カテゴリーに配分され、原則として各4か月間につきカテゴリーごとに100件が割り当てられる。
ただし、実際の枠数はBPTOによる配分に従う。
申請は先着順で処理され、各申請者は最大10件まで申請することができる。

なお、BPTOは、第1期間について、以下の2カテゴリーの枠が既に上限に達したことを発表している。
1.Eコマース・プラットフォーム上で事業を行うために商標登録を必要とする出願人 
2.先使用に基づく商標登録に関する権利を主張する案件(異議申立手続において先使用に基づく権利を主張する異議申立人、またはブラジル産業財産法第129条第1項に基づいて異議申立てを受けた出願人による申請) 
その他のカテゴリーについては、当該4か月間の終了まで引き続き申請可能である。

2026年9月1日から12月31日までの第2期間については、すべてのカテゴリーについて新たな枠が設けられる。
第1期間に予定より早く枠が上限に達した上記2カテゴリーについても、新たな申請を受け付ける予定である。

以上のとおり、本制度の対象となる場合には、通常の審査よりも迅速な審査を受けられる可能性があるため、優先審査の利用を検討することが可能である。
申請にあたっては、各案件が対象カテゴリーのいずれかに該当するかを確認した上で、必要な証明書類を準備して申請する必要がある。


[出典:Dannemann Siemsen]


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