2018.09.26IPフィンランド:商標法改正
フィンランド:商標法改正
フィンランドでは2019年初め商標法が改正される。
その大方の改正はEU商標法との調整を図るもので、主な変更点は以下の通り。
・商標取消手続の簡素化
5年継続して不使用の商標は市場裁判所(Market Court)において訴訟を提起することによって不使用取消を請求できるが、今後はフィンランド特許登録局(PRH)が管轄し、より迅速で費用のかからない手続が可能となる。
・商標の定義拡大
商標の登録要件から「視覚的に表現された文字または図形の形式( graphically represented visual or textual form)」が削除され、非伝統的商標が含まれるようになる。
・商号の部分取消
現行法において、企業が実際には一定の事業にしか商号を使用しないにも拘わらず、登記にあたっては一般的な商業活動全て事業範囲として記入するため、商標登録にあたっての障害となっていた。
改正後はある特定の事業に限定して商号の取消請求を行うことが可能となる。このような行政取消はPRHにおいて早期に低コストで行うことができる。
・指定商品・役務の特定
EU商標と同様、クラスヘディングは文字通りの意味に解されるようになるため、登録する指定商品・役務を特定する必要がある。
・カラークレーム
EU商標と同様、白黒商標は全てのカラーをカバーするものとは解されず、カラー商標は実際のカラーを特定する必要がある。
・保護期間の変更
現在は登録日起算であるが、改正法では出願日から10年となる。
[出典:Kolster IP]
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