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2020.07.28IP中国:商標権侵害判断基準の公示


中国:商標権侵害判断基準の公示

2020年06月15日、国家知識産権局(CNIPA)は、商標権侵害判断に関する基準を公示した。
本基準はこれまでの商標行政保護の経験と実務を体系的に整理総括したもので、38条から成り、商標の使用、同一・類似商品、同一・類似商標、混同を招く虞、販売者の免責、その他について細かく規定したものと説明されている。
この基準は、商標権侵害事件に直接対応する行政職員の一層の理解とネット上の侵害等複雑・多様化する商標権侵害対して商標のより一層の保護を目的として作成されたものである。
本基準は、行政ルートの権利行使で各地の知識産権局が参照するものであるが、主だった基準として以下7点が挙げられる。

1.商標の使用
基準では商標の使用が商標権侵害行為を判定する前提要件としており、商標の使用の定義について、商品、役務、広告宣伝資料等における具体例を表示し、明確にしている。また、使用については使用者の意思、使用方法、宣伝方法、慣例、消費者の認識等を考慮するとしている。

2.同一・類似商品又は役務
同一・類似商品又は役務については、ニース国際協定に従ったCNIPAの区分を適用するとしている。
同一・類否の判定については、比較の原則が適用される。

3.同一・類似商標
伝統的商標に加え、立体商標、色の組合せ商標、音声商標などの新しい商標について判断基準を明確にし、「商標審査及び審理基準」の役割を明確にしている。

4. 混同を招く虞
直接的混同と間接的混同に区分されている。
直接的混同については、関連公衆が疑義品又はサービスが登録商標の所有者に由来するものであると信じれば成立し、間接的混同については、関連公衆が疑義品又は役務の提供者と登録商標の所有者の間に投資、ライセンス、協力関係が存在すると信じれば成立するとしている。

5.商標権侵害の構成
基準では特定の状況について侵害を構成するか検討している。
具体的には①登録商標の非標準的な使用(許可なく社名に他者の登録商標を強調して使用する等)、②登録商標を侵害する商品の販売、③侵害の助長について、解説している。

6.販売者の免責
侵害を知らない状況及び仕入先の説明に関する関連条件を明確にしている。

7.その他
他の知的財産権と商標との抵触:原則出願日を比較基準と明確にしている。
先使用の抗弁:未登録商標の先使用の抗弁を規範化するために、一定の影響がある商標、原使用範囲などを明確にしている。

本基準は知的財産権の保護強化を推進する国務院の方針に沿ったものであり、即時発効されており、地方政府等にも多大な影響を与えることが予測される。

原文はこちらから確認できる。



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