2015.06.23IPEU:商標制度の改正草案発表
EU:商標制度の改正草案発表
EU委員会は2015年04月21日付プレスリリースにおいてEU商標制度の近代化を目的としたいくつかの改正を発表した。この草案はその後2015年06月08日、EU理事会において最終版が公布された。これは①加盟国の国内商標法の調和、②トランジットの侵害品に対する権利者の保護、③OHIMと加盟国商標庁の協力強化、④OHIMのガバナンス調整を目的とする。
まず、OHIMはその名称を“European Union Intellectual Property Office”とし、CTMは“European Union Trademark”に変更される。
その他、音商標、ホノグラムの登録手続の簡素化、異議申立、無効手続等の国内手続の調和、EU証明商標の導入を含む法的明確性を確立するいくつかの条項の簡易化等が含まれる。
またオフィシャルフィーに関しても現在は3区分まで同一料金であるが、それ以下の区分のみを必要とする中小企業のために出願・更新等に関する新たなフィーが導入される予定である。
更に改正指令第10条(5)は、商標所有者は、許可なく指定商品について登録した商標と同一又は実質上識別できない外観の商標を付した第三国からの商品又はそのパッケージについて、第三者のそのようなEU加盟国への輸入を、当該商品が当該国において市場にリリースされることなく、防ぐことができると規定している。しかしながら、商品の所有者が最終国の市場における商品の流入を商標権者が禁止することができないことを立証した場合は、商標権者はこの手続を取ることができない。
この条文については、“最終国”の定義について争う余地があり、その実効性が注目される。
本草案は今後EU議会で検討され、更に加盟国における移行手続が必要となるため、すぐに施行されるものではない。尚、指令と規則の改正案については以下で確認できる。
【規則について】
http://www.consilium.europa.eu/register/en/content/out/?&typ=ENTRY&i=LD&DOC_ID=ST-9547-2015-ADD-1
【指令について】
http://www.consilium.europa.eu/register/en/content/out/?&typ=ENTRY&i=LD&DOC_ID=ST-9547-2015-ADD-2
[出典:OHIM]