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2015.09.08IP中国:OEM生産における商標の使用が認められた判例


中国:OEM生産における商標の使用が認められた判例

中国では現在、OEM生産における商標の使用が果たして実際の使用と認められるか曖昧な状況となっているが、このたび、商標評審委員会(TRAB)がOEMにおける商標の使用を実際の使用と認める決定を下し、話題となっている。

2012年10月11日、Seven Seven Co., Ltd.はフランス企業SEBの登録商標「MIRRO」(第6847483号)に対して取消審判を請求した。当該商標は第21類の「調理機械器具等」について登録されていた。SEBは2009年10月11日から2012年10月10日までの期間について中国でのOEM生産における商標の使用に関する証拠を提出した。

2013年12月10日、商標局は証拠について不十分であるとし、登録商標を取消す決定を下した。2014年01月10日、SEBはTRABにOEM製造における商標の使用は商標法が定める使用の定義に合致するものであり、有効な証拠として認めなければならないとして再審請求をした。SEBはこの主張を裏付けるものとして該当期間における発注から商品の受け取りまでの完全な書類のセットを始め、積極的に証拠を提出した。
TRABは以下に基づき商標局の決定を覆した。

「商標の使用」とは商品、商品のパッケージ又は容器へ商標を付すこと及び商品の取引書類や宣伝、展示会その他の商業活動に使用することも含めた当該商標の商業的使用である。3年以上の不使用による商標取消を認めた2001年商標法の法制度の目的は登録商標の所有者に登録商標を付すことによって実際の真正な使用を奨励し、商標がその機能を十分に果たすことを確保するものである。
OEM商品は中国市場に入ってこないものであるが、もしOEMプロセスにおける商標の使用が商標法における商標の使用と認められない場合、これはOEM産業の発達を制限することになり、海外取引を拡大するポリシーに反することになる。

OEM商品に関しては専ら輸出用に製造され、中国市場に入ってこないことから商標は出所標示機能を果たさず、商標法でいうところの「使用」にはあたらないという意見がある。その一方でOEM生産は2002年商標施行細則第3条で記載する「商標の使用とは商品、商品のパッケージ又は容器へ商標を付すこと及び商品の取引書類や宣伝、展示会その他の商業活動に使用することも含めた当該商標の商業的使用である」に該当するという意見もある。

本件においてTRABは明らかに後者の意見を採用しており、これはHornby Hobbies Limitedの商標「SCALEXTRIC」とDaozhi Li Yuの商標「KA SITE(中国語)」の取消審判に関する裁判所の決定に対応するものである。

本件におけるSEBの勝因は十分な証拠と法制度の目的に基づいた主張を展開したためと考えられるが、現在の中国においてもOEM生産における商標の使用が商標法で定める「使用」の概念から全く除外されたものではないことを示す一例となっている。


[出典:MMLC、Wan Hui Da Law Firm]


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