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2016.01.26IPドイツ:『アンネの日記』をめぐる著作権保護期間紛争


ドイツ:『アンネの日記』をめぐる著作権保護期間紛争

毎年01月01日を過ぎると著作権の保護期間が切れる作家の作品がパブリックドメインとなり一般公開される。日本でも2016年1月1日をもって江戸川乱歩、谷崎潤一郎らの作品がパブリックドメインとなったが、ドイツにおいて著作権保護期間である70年を経過し、今年から公開可能になったとされる『アンネの日記』について、紛争が発生している。公開されたのは1947年に出版された初版本と同じオランダ語版で、フランスの研究者等によってインターネット上に公開された。

『アンネの日記』はアンネ・フランクとその家族がアムステルダムの隠れ家で生活していた1942年06月12日から1944年08月01日までの間に書かれている。その後アンネを含む隠れ家の住人8人全員は強制収容所に送られ、アンネ自身は1945年3月頃死亡したとされている。8人の中で唯一生き延びた父のオットー・フランクは1947年にオランダ語の『アンネの日記』を出版、各国語に翻訳され世界的なベストセラーとなった。オットーはその後1967年にアンネ・フランク財団(Anne Frank Foundation)を設立し、同財団が『アンネの日記』の著作権を保有する。

財団は著者であるアンネ・フランクが死去した1945年からは確かに70年が経過したが、日記を編纂したのは父親であり、彼が死去した1980年を基準に計算すると、まだ保護期間は継続していると主張している。更に財団は、日記はアンネの死後に出版されたので、著作権は公表時から50年に延長されるとも考えており、例えばオランダ戦争資料研究所によって1986年に出版された版は、2037年まで著作権が有効であると主張している。

とはいえ日記の著者はアンネ・フランクとなっている以上、保護期間切れは明らかであるとして、財団の主張を聞き入れずにインターネット上で公開されるケースも相次いでいる。
ちなみに財団のサイトでは、これら保護期間について「各国の著作権法に応じて判断されるべき」とのみ記している。


[出典:The Guardian]


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