2016.04.12IP中国:商標登録のための7つの行政サービス導入
中国:商標登録のための7つの行政サービス導入
中国商標局は、出願人に効率的で便利な商標登録出願サービス提供を目指し、7つの新たな措置を採用すると発表した。これは、近年、商標権利人と商標代理機構の要求に対する初めての回答である。具体的な内容は以下の通り。
1) 『商標登録出願ガイドブック』の出版
2014年05月01日の法改正以降、商標登録出願の受理業務実務においてよく見られる問題について、商標登録出願における焦点と一般的な問題を整理したうえで、『商標登録出願FAQ』を編纂し、中国商標局サイトにて公表する。
特に注目される点として、新・旧『類似商品・役務区分表』の適用(新たな区分表が公表される前に出願した場合、指定商品・役務の所属分類原則と基準は旧『区分表』に従う)、1商標多区分の出願商標の補正が通らず拒絶となる場合の処理方法(補正が命じられる区分が1区分のみだとしても、同拒絶決定が他の区分にも影響を及ぼすため、出願期日を保留できない)などが挙げられる。
2) 登録後行政手続の迅速化
「緊急、重大な理由」がある場合、申請書と証拠となる書面の提出により、申請人は商標の変更、譲渡、登録更新などの早期手続を申請できる。商標局が審査を経て、条件に満たすと認定するものに対しては早期審査を行い、関連業務の処理時間を短縮する。商標局は「緊急、重大な理由」に対する解釈を行っていないが、当該措置は、緊急な必要性がある商標権利人にとって大きなメリットとなる。
3) 補正通知書内容の詳細化
出願人が補正し易いよう、当局はより具体的な内容の補正通知書を作成する。
それにより、出願人の補正の精確性・対応性が上がると期待される。現在、『類似商品・役務区分表』に含まれていない商品と役務に対し、商標局はほぼ一律に「規範的ではない」という理由で補正を命じ、さらに補正の機会は一回しか与えられない。今度の「補正通知書内容の詳細化」により現在の機械的な対応法が変えられることが期待される。
4) 一部商標業務における書類認証不要
商標出願人の負担軽減と業務の処理時間短縮のため、肖像あるいは有名人の氏名を商標態様とする商標の登録、譲渡、取下、外国語名義あるいは住所の変更などの手続きを行う場合、出願人より提出される証明材料には公証が不要となる。
5) 複数の異議案件に共通の証拠材料援用可能
同じ月内に提出された異議案件に対し、もし当事者の提出証拠材料が(一部ではなく)完全に一致であり、且つ最初の案件(異議申立の提出時間に準じる)ですべての証拠資料を提出した場合、後の案件においては同証拠材料を別途提出しなくてもいい。しかし、その場合、目立つところに、証拠資料が所在する案件番号(被異議商標の初歩査定番号又は商標局の異議受理通知書の番号)を明記しなければならない。これは証拠材料が比較的多い異議案件におけるコピーのコストを大きく軽減する役割を果たせるため、異議申立人にも商標代理機構にも有利である。
6) 異議案件の合併審理範囲拡大
当事者双方が同じ、被異議商標の態様が同一で、同じ一式の証拠資料を共通で使用する案件、若しくは当事者がお互いに異議を申し立てる案件について審理を合併する。当事者に他の理由がある場合も、合併審理の申請を提出できる。商標局は審査を経て、合併審理の条件を満たすと認定すれば、合併して審理を行う。審査効率を高めるための措置であり、当事者にとって有利な措置である。
7) 中国商標局のデータベース改善
中国商標局のデータベースを改善し、内容をタイムリーに更新し、ウェブサイトの安定性を高める。商標ステータスの検索機能を改善し、「書簡の送達・返却」などのプロセス情報を増やし、出願人にステータス追跡の便宜を提供する。中国商標局データベースは中国商標局唯一のオフィシャルサイトとして膨大なアクセスがあるが、技術面の不安定性と不完備な検索機能などに苦情が多かった。
中国商標局が確実にこれらの措置の実行、推進することで、審査業務の品質向上が期待される。
[出典:King & Woods Mallesons]