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2016.11.29IP中国:新サイバーセキュリティー法採択


中国:新サイバーセキュリティー法採択

11月07日全国人民代表大会は、新しいサイバーセキュリティー法を可決した。
同法は全8章、79条からなり、2017年06月に施行予定である。本法は同国内でユーザーネットワークを利用、維持、運営、構築するすべての団体又は個人並びにネットワークセキュリティーの管理と監視を行う責任者に適用される。
同法は各企業に「公衆と政府の監視を受け入れる(第9条)」ことを要求し、政府に「攻撃、侵略、干渉又は破壊に対する重要な情報のインフラ」を保護するために「ネットワークセキュリティーのリスクと脅威を監視、防御、対処」する権限を付与し(第5条)、ネットワーク運用者に対し「社会的道徳と商業上の倫理を順守する」(第9条)ことを求めるが、その具体的な内容については定義していない。更に、重大なセキュリティー上の問題に関して、情報部は「一定地域のネットワークコミュニケーションについて、規制等暫定的措置を取る」(第58条)ことが認められている。
同法は、データの局所化も要求しており、「重要情報基盤の運営者」は個人情報を始め、各データを中国国境内に保管することを義務づけられる(第37条)。
個人情報は氏名、生年月日、ID番号等個人を特定できる情報を意味する(第76条)。
新たな規制によって、インスタントメッセージング・サービスを始めとするインターネット企業は、ユーザーに実名を含む個人情報を登録させ、「禁止」されているコンテンツの検閲を行うことが要求される。実名ポリシーは、匿名性に制限を加え、オンラインコミュニケーションの自己検閲を促進する効果がある。
検閲の強化に加えて、同法はその名にふさわしくサイバーセキュリティーに新たな要求を課している。企業は「ネットワークセキュリティー事象」を政府に報告し(第51-58条)、侵入について顧客に通知する義務を負うだけでなく、当局による捜査中に「技術支援」を行うよう記されている(第10, 21, 23, 25条)。「技術支援」もまた明確には定義されておらず、暗号解読のバックドアを含め政府の監視への協力を意味している可能性もある。

このサイバーセキュリティー法によって、いくつかのカテゴリーのコンテンツが犯罪とみなされるようになり、「社会主義体制の崩壊」「虚偽情報の捏造あるいは流布による経済秩序の乱れ」あるいは「分離主義の扇動や国の結束を損う行為」を促すコンテンツ等が対象となっている(第12、14条)。
さらに第5章では本法に違反した場合の様々な罰則が規定されている。中国では従来からネットの検閲が実施されているが、今回の法律はそれよりもさらに高い権限を持つものとして施行される。ただし、一部の条文については明確に規定されていないこともあり、施行細則でどのように実施されるか注目される。
同法の原文は以下のサイトで見ることができる。


[出典:Squire Patton Boggs]


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