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商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2017.06.27IPケイマン諸島:改正商標法施行 他


ケイマン諸島:改正商標法施行

ケイマン諸島では2017年08月01日より改正商標法が施行される。
現行法ではイギリス登録商標又はEU商標の拡張のみが可能だが、今後このような拡張手続は廃止され、国内登録のみが可能となる。

改正法では以下が定められている。

  1. 国内出願のみ
  2. 保護期間は10年
  3. 実体審査及び異議申立手続導入
  4. 各種期限の設定
  5. 期限後の更新手続及び失効した商標の回復手続
  6. 現行のニース国際分類採用
  7. 指定商品・役務に複数の項目を含む場合或いは「全て」を指定する場合、使用証拠又は使用意思の証明が必要
  8. 期限延長の制限
  9. 新オフィシャルフィー(ただし、大半は現行の費用とほぼ同じである)

旧法から改正法への移行措置を定める規則が未だ発効されていないため、旧法下で登録となった商標がどのように扱われるかは不明だが、恐らく更新時まで有効となり、更新時に何等かの手続を踏むことになると考えられる。
しかし現地代理人の多くは改正法施行前にケイマン諸島に新規出願することを勧めている。改正法には実体審査と異議申立制度が採用されているが、現時点では恐らく抵触となる先行商標が挙がる可能性が低い。

本件については進展が在り次第、続報をお伝えする予定である。


[出典:Caribbean IP]


イラク:第5類への商標出願に関する方式変更(続報)

2016年6月14日号及び8月9日号でお伝えしていたイラク第5類への出願に関する要件について、イラク商標庁はこの度、同類への出願について、同一商標の本国登録証写し又は登録証明書(領事認証済)を出願時に提出することを義務付けた。
ただし、出願商標が出願人名と同一の場合、この要件は除外される。
当初、イラク商標庁は2016年6月14日号でお伝えした通り、INNを始め複数要件の提出を要求していたが、これらはすべて要求されなくなった。
尚、出願時には本国登録証の写しのみ提出すればよいが、出願から6カ月以内に領事認証済みの登録証明書を提出しなければならない。
これにより、イラクにおいて第5類出願時に必要となるのは、以下の通り

  1. ①領事認証済み委任状
  2. ②領事認証済み本国登録証明書
  3. ③オフィシャルサーチ(第5類のみならず、全ての区分に必要である。2016年4月12日号参照)

[出典:SABA IP]


UAE:アジュマーンDED商号予約制度開始

アジュマーン経済発展局(DED)はこの都度、同首長国における経済発展促進を目的として、商号予約制度を開始した。このシステムは1つのプラットフォームで商号予約、経済記録、ライセンス情報を管理できるものである。
商号予約制度の導入により類似分野における商号登記についての準備や決定を促進させることが可能となる。アジュマーンDEDはこのようなオンラインシステムを展開し、海外からの直接投資を促進している予定である。


[出典:Day of Dubai Website]


アンティグア・バーブーダ:国際分類第11版採用

アンティグア・バーブーダは2017年01月01日に国際分類第11版の採用を決定し、07月03日から導入される予定である。


[出典:E-Proint]


中国:2016年商標出願人ランキング発表

中国ではこの度、2016年度の商標出願に関する統計がまとまり、出願人ランキングトップ10が以下のように明らかになった。
1. Tencent Holdings (約4,100件)、2. LG Electronics (3,600件)、3. Time Warner Inc.(3,500件)、4. Johnson & Johnson (3,200件)、5. L’Oreal (3,100件)、6. Coppel (2,800件)、7. Merck & Co (2,700件)、8. Unilever (2,500件)、9. Novartis (2,200件)、10. LeEco (2,200件)
トップ50までの企業を見ると、アメリカ企業が17社を占める。次いで、ドイツ8社、中国と韓国がそれぞれ6社となる。出願件数では、中国国内からの出願が3,700万件と断然トップであり、2位のアメリカ414,000件を大きく引き伸ばす結果となった。


[出典:MMLC GROUP]


アルゼンチン:オフィシャルフィー上昇

もはや例年通りとも言えるが、アルゼンチンでまたオフィシャルフィーが上昇するらしい。らしい、というのは現在特許庁では正式な発表がないにも拘わらず、アルゼンチン知的財産弁理士協会(AAAPI)は既に上昇を発表しているからである。
それによると、上昇の方法も例年通り2段階に分けて行われ、1回目は7月に30%、2回目は9月に10%上がる予定である。

特許庁の公式発表はいつになるか分からないが、急に発表された場合に備え、新規出願或いは近々更新を迎える商標権を有する場合は、6月中に手続することをお勧めする。尚、弊社でお預かりしている更新案件について、該当するものは別途ご案内する予定である。


[出典:RICHELET & RICHELET]


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