2021.04.20IP中国:知的財産権手続の高品質な発展を推進するための年次作業ガイドライン(2021年)を発表
中国:知的財産権手続の高品質な発展を推進するための年次作業ガイドライン(2021年)を発表
中国国家知識産権局(CNIPA)は先日、「知的財産権手続の高品質な発展を推進するための年次作業ガイドライン(2021年)」(以下、「ガイドライン」という)、および22項目からなるタスクリスト(以下、「リスト」という)を公表した。
ガイドラインには4領域(創造、保護、適用、公共サービス)での主要目標が定められている。
a. 知的財産の創造:CNIPAは「発明専利(特許)審査の質及び効率を向上させるための特別実施計画(2019-2022年)」を包括的に行い、商標ブランド戦略を積極的に実行し、地理的表示の使用を促進する。
審査の質及び効率は継続的に向上させるが、特許、高価値特許、商標の審査期間はそれぞれ18.5ヶ月、14ヶ月、4ヶ月に短縮された。
b. 知的財産の保護:CNIPAは「知的財産保護の強化に関する意見」を展開するための要件を徹底実施し、既存の知的財産保護センターおよび迅速な権利保護センターの事業規模・範囲をさらに拡充させ、地方のニーズと合わせて多数配備する。
また知的財産権侵害に対する懲罰的損害賠償システムを厳格に実施し、知的財産権保護をより円滑にするメカニズムを確立し、侵害を容易にし頻発させている抜け穴を取り除き、知的財産権保護に対する社会の満足度を高める。
c. 知的財産の適用:知的財産サービスシステムはさらに改善された。
厳格なリスク管理措置の下、特許および商標権を担保とする融資は2400億元に達し、融資の恩恵を受けた企業は10%以上増加し、全国の特許集約型産業の付加価値は着実に高まっている。
d. 知的財産の公共サービス:CNIPAは知的財産権に関する公共サービス水準を統一させ、地方の特許及び商標窓口の統合を継続的に推進し、知的財産サービスの「ワン・ストップ・ショップ」の実現に向けて努める。
また、知的財産権情報プラットフォームの構築を推進し、中国における100の技術・イノベーション支援センター(TISC)建設の第1フェーズを完了させ、また国民への利便性を提供するため、知的財産に関する公共サービスシステムの更なる改善を行う。
リストには悪意のある買いだめや商標先取りのための代理業務を提供する行為、ライセンス違反行為、無資格の特許代理人、イノベーションを目的としない異常な(abnormal)特許出願を行う代理人、不当な手段を用いたビジネスの勧誘行為、知的財産権出願のための財政支援を完全に廃止する行為を中心にCNIPAが違法行為の取締りを継続すると記されている。
[出典:Rouse]