2022.08.23IPアメリカ:不正なNFT作品の削除に成功
アメリカ:不正なNFT作品の削除に成功
ある日本企業が、NFTのオンライン市場であるOpenSeaに同社のロゴと同一のNFT作品が掲載されていることを発見した。このロゴは、同社の他の商品イメージと一緒に掲載されており、あたかも同社が作成したような印象を与えるが、創作したデザイナーは全く同社とは関係の無い団体であった。
同企業はこのような不正なNFT作品の掲載を望まず、専門機関を介してOpenSeaと交渉を開始した。
削除交渉にあたって、一番の問題となったのは、どの国の権利を削除の根拠とすべきか、また商標権の場合、何類の登録証を提出すればよいかであった。
OpenSeaはアメリカ所在の企業であり、削除にあたってはアメリカにおける商標権の提示が求められると予想されたが、日本企業のアメリカでの当該ロゴの商標出願はコンピュータ関連の区分を指定しておらず、未だ登録となっていなかった。また同企業はアメリカで著作権登録もしていなかった。そこで依頼を受けた専門機関は同社が他国で所有する7類の商標権の他に、同社がTwitterで当該ロゴを掲載しているページを使用証拠として提出し、NFT作品が所有者である日本企業によって創作されたものでないこと、また同社の承諾を得て掲載されているものでないことを説明し、商標権侵害を主張した。
専門機関は2022年7月29日にOpenSeaと交渉を開始し、OpenSeaは2022年8月1日に不正NFT作品を削除した旨を専門機関に通知した。
[出典:株式会社マークアイ]
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