デンマーク特許商標庁（DKPTO）の手数料体系は、現在のサービス提供に必要となる要件に十分に対応していない状況である。
これには利用者向けITソリューションや一般的なセキュリティへの対応が含まれ、これらは知的財産権を効率的に処理するうえで不可欠である。

このため、DKPTOは特許法およびその他の関連法の改正案を提出した。
改正案では、特許、商標、意匠、実用新案等に関する手数料を20％引き上げることが盛り込まれている。

DKPTOの手数料は、2023～2025年に一部の手数料が価格および賃金調整を受けた例外を除き、2002年以来見直しが行われていない。
今回の20％の引き上げは、2002年以降、価格および賃金に基づく調整が毎年実施されていた場合、手数料は約45％高くなっていたであろうという想定を踏まえたものである。

また、改正案には、国際特許出願（PCT出願）に係る送付手数料の引き下げも含まれており、欧州特許庁（EPO）および世界知的所有権機関（WIPO）の手数料水準に近づける内容となっている。
これにより、PCT出願の手数料がより競争力のある水準となり、出願件数の増加が期待される。

本法案はすでにパブリックコメント（意見募集手続）の段階であり、2025年12月中旬に最終的に採択され、2026年1月1日に施行される見込みである。