2018.02.27IP中国:2017年の商標登録出願数が574万8,000件に
中国:2017年の商標登録出願数が574万8,000件に
中国における商標登録出願の増加率は2014年に20%超え、2016年まで毎年20%~30%の年間増加率を保ち、緩やかに増加する傾向にあったが、2017年に急激に拡大し、前年比で55.7%増加の574万8,000件となった。
この原因として、以下が挙げられている。
- 商標登録の官庁手数料が下がり、商標登録出願のコストが大幅に低減された。
- 中国市場の消費構造が高度化し、商品及び役務の種類が増え、それに伴い全体的に新しいブランドが増加した。
- 2017年に輸出入貿易が好転し、海外ブランドの中国進出が再促進され、また海外へ進出する中国ブランドも増加したことで出願数が増加した。
- 司法環境が改善され、商標権侵害の代価が高くなっている。企業は、知的財産リスクを回避するために商標出願を促進している。
中国国内の状況を見ると、広東、浙江、北京での増加が特に著しい。全体的に見て、広東をはじめとする沿海都市のような経済的先進地域の商標登録出願件数が、西部地域のような経済的発展途上地域のそれより高くなっている。
広東省は、831,352件の出願件数で全国一となっており、その後は浙江(413,043件)、北京(369,382件)、江蘇(269,385件)、上海(267,097件)と続いているが、浙江省からの出願数は初めて北京市の出願数を超えた。
これら5地域の商標登録出願の合計は2017年の全国の出願件数の半分以上となる。上位10位にランクインした省‐直轄市は、さらに福建、山東、河南、四川及び河北となる。
区分毎に見ると、ビジネスサービス類、被服類についての出願が毎年連続で増加している。
2017年に中国の出願件数で上位5位にランクインした区分は、第35類(497,323件)、第25類(441,246件)、第30類(269,651件)、第9類(260,981件)、第43類(211,593件)である。これらのうち、第25類の商標は増加率で1位となっている(前年比で61.35%増加)。
[出典:Beijing Sanyou IP Agency]
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