2018年5月15日号でイエメン南部のアデンに新商標庁が設置され、独自に出願受付を開始したことをお伝えしたが、これに対し、サヌアの取引産業省は2018年5月23日付で国内紙「Attawa」に以下の発表を掲載した。

１）商標登録業務は、サヌア取引産業総局の知的財産保護総局の管轄であり、アデンの商標庁で商標に関する手続きの受理又は補完をする権限を認めていない。
２）登録に関する正確性は、知的財産総局が提供する必要条件及び要件に基づくものであり、サヌアの知的財産保護総局のみがこれらの要件を満たしており、アデンの商標庁は必要要件を満たしていない。
３）先般のアデン商標庁の宣言は、根拠となる法又は細則に依るものではなく、同庁において行われた、いかなる行為についても法的なものとは言えず、保護を与えるものではない。

上記の原文は以下で確認できる。
http://jahcoip.com/wp-content/uploads/2018/05/ÇÚáÇä-ÇáËæÑÉ.pdf

一方、アデンの商標庁には既に商標が出願され、最初の公報が2018年5月26日付で発行された。但し、同庁はWebサイトを所有していないため、公報を確認するにはアデンの取引産業省から取り寄せなければならない。
尚、弊社が5月のINTAで中近東の複数の代理人に確認した限りでは、イエメンの状況は未だどうなるか不明であり、現時点では現状通りサヌアで商標手続を行い、様子を見ることを勧められた。

今後も進展が在り次第、IPニュースでお伝えする予定である。