2018.11.13IP中国:著作権紛争でブロックチェーンが証拠として採用される
中国:著作権紛争でブロックチェーンが証拠として採用される
このほど北京市東城区人民法院(以下、「東城法院」)は、中文オンラインデジタル出版集団股分有限公司(以下、「中文オンライン」)が北京京東三佰陸拾度電子商務有限公司(以下、「京東商務公司」)を作品情報ネットワーク放送権侵害で訴えた紛争案について一審判決を下し、京東商務公司の行為は権利侵害を構成すると認め、同社に中文オンラインの経済損失11万元余りを賠償するよう命じた。京東商務公司はすでに上訴している。
この判決を下すにあたり、東城法院はブロックチェーンクラウドで取得した証拠データを採用しており、これは知的財産案件に対して判決を行った初の案件で、また北京で判決が下された初のブロックチェーンを利用した証拠保存案件となる。
ブロックチェーンは分散型台帳技術又は分散型ネットワークと呼ばれ、「ブロック」と呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖(チェーン)のように連結していくことによりデータを保管するデータベースである。
当該案件において、中文オンラインは第三者証拠保存プラットフォームによって京東商務公司の権利侵害事実に対する証拠採取を行い、またブロックチェーン電子データ格納の方式によって電子データの完整性及び未被改竄性を証明した。東城法院は審査において、ブロックチェーン電子証明書の効力をどのように認定するかを明確にした。専門家は、これは今後法院がブロックチェーン電子証明書の使用を推進する上で一定の参考なる意義があると、と考えている。
http://ip.people.com.cn/n1/2018/1017/c179663-30346532.html
[出典:Beijing East IP Law Firm]