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2007.11.20IPカナダ商標法 ディスクレーム廃止へ


カナダ商標法 ディスクレーム廃止へ

カナダ商標局はディスクレームに関する慣行の変更を行った。ディスクレームは一般的には、対象となる用語が明らかに記述的或いは単に姓名であることを出願人が承認することであると見なされる。カナダ商標局は、2007年8月15日付けで(まれな状況を除き)商標出願においてディスクレームを求めないことになった。しかしながら、出願人は自主的に願書にディスクレームを記載することは可能。

解説

これは、カナダ商標局が2007年8月15日付で公にした「審査に関する知らせ」によって明らかになったもの。

同書面によると、ただちに慣行変更とあるので、2007年8月15日以降にディスクレーム要求がなされることはないようだ。ただし、商標法上はディスクレームに関する条文は残っており(35条)、自発的にディスクレームを要求する道は残されている。ディスクレームは闇雲に行うと権利の幅を狭めてしまう可能性があり望ましくない結果が生じるおそれもあるが、戦略的に使用する手立てとして残されていることは望ましいかぎりだ。

なお現地弁護士によれば、カナダ商標局に対し、公告前の段階まで、審査中に申請されたディスク-ムを遡及的に取下げることが可能であるとのこと(また、公告後にも取下げができる可能性はある)。ディスク-ムを申請したものの、取り下げられるものなら取り下げたいと希望される場合には、早めに現地にコンタクトするとよいだろう。

参考35条:
The Registrar may require an applicant for registration of a trade-mark to disclaim the right to the exclusive use apart from the trade-mark of such portion of the trade-mark as is not independently registrable, but the disclaimer does not prejudice or affect the applicant's rights then existing or thereafter arising in the disclaimed matter, nor does the disclaimer prejudice or affect the applicant's right to registration on a subsequent application if the disclaimed matter has then become distinctive of the applicant's wares or services.


[出典:Smart & Biggar Fetherstonhaugh]


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