2023年2月8日、国家知識産権局は「中国知的財産保険の発展に関する白書 (2022年)」を発表した。
白書では、2022年末までに、中国の知的財産保険は、28,000 社以上の企業の46,000件以上の特許、商標、地理的標示、および集積回路レイアウト設計に対して、1,100億元以上のリスク保護を提供したと示した。

知的財産保険は、特許権行使保険、特許権侵害責任保険、特許質権融資保証保険、商標権侵害損害保険など、40以上の商品からなる比較的充実した商品体系を形成している。
適用地域から見ると、2022年末までに22以上の省と99の都市は知的財産保険事業を開始し、湖北省、陝西省、山東省などの知財管理部門が専門の保険機関と協力協定を締結した。

上海知的財産局のデータによると、2022年には、上海市では801件の知的財産保険の申請があり、前年比で115.9%増加し、保険金額は2億9000万元で、前年比で年に94.5%増加した。
“上海銀行の特許使用権誓約融資モデル”と“上海市知的財産保険サービス新モデル”の2つのケースは、国家知識産権局、中国銀行保険監督管理委員会と国家発展改革委員会が2022年に共同で発行した知的財産誓約融資と保険における典型的なケースに選ばれた。

上記のデータと政策ガイダンスからは、わが国が知的財産権の適用と保護レベルを改善するという決意を充分に反映した。
特に、知的財産権の保護力が弱く、知的財産権のリスク対応力が低く、高い知的財産権保護コストを受けることが困難な中小企業にとって、知的財産保険には強力な包括的属性があり、中小企業に知的財産リスク保護を提供し、企業の安定的かつ持続可能な発展を護衛できる。
現在、知的財産保険事業の政策は全国的に異なっており、企業は自らのニーズと現地の政策を整理して適切な保険を選択することができ、専門サービス機関に相談して自社の発展に適した知的財産保険ソリューションを策定することもできる。
たとえば、1)資金調達のニーズには、知的財産質権担保融資保険を選択できる。知的財産質権を通じて、保険会社は会社に信用を増やし、融資額を増やすことを助力する2)権利保護のニーズには、特許実施保険、特許侵害損失保険を選択して、権利保護にかかる費用と侵害による経済的損失を保障することができる3)海外知的財産権におけるニーズには、海外での知的財産紛争に対して、知的財産権の海外紛争法律費用保険、知的財産権の海外侵害責任保険を選択した場合、保険会社は訴訟終了後に訴訟費用または和解資金の一部を提供することができる；海外知的財産出願に対して、PCT国際特許、ハーグ工業品意匠出願費用補償保険を選択した場合、申請が拒否された場合でも、保険会社は約束に従って関連代理費、出願費などに対して経済的賠償を行なうものとする。