中国税関は2018年08月01日より、知的財産権で優位性を有する輸出企業の知的財産権を守る「龍騰」キャンペーンを開始した。これは2017年に初めて行われたもので、全国の税関で3か月に渡り実施され、253件を調査し、311万個の侵害品を差押さえ、7,440万元の経済的損失を回収した。

今年のキャンペーンは保護対象企業リストを拡大し、輸出貨物における権利侵害行為を厳重に取り締まる。全国の税関は、機械製造、日用品、食品加工、個人向け電子製品などを含む従来産業と、省エネ・環境保護、通信電子、先端設備製造、バイオ医薬などの戦略的新興産業に重点を置いて、「一帯一路」沿線国や東南アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカなどに輸出される権利侵害貨物の摘発に注力する。

また、中国国家知識産権局も2018年08月08日、電子商取引分野の知的財産権侵害に対する取締強化を発表し、8月から4か月間に渡り、取締を展開する予定である。取引量が多く、社会的に注目度の高いネット通販事業者に焦点をあて、主要なネット通販事業者の知財保護の取組状況や問題点について全面的な調査を行い、特に社会的な影響が大きいと考えられる知財侵害事案について取締を強める。

さらに模倣品を生産している工場などを見つけ、流通網を断つことも目標としている。