IPニュース IPニュース

商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2006.09.15IPイギリス:スローガンに関する審査基準の緩和


イギリス:スローガンに関する審査基準の緩和

イギリス商標登録局(The Trademark Registry)は、最近、スローガンの登録に関する方針の変更を打ち出した。

「スローガンであっても、自他商品識別機能を有するかぎり商標として登録することが可能である。スローガンであることを理由に、通常の商標よりも厳格な審査基準を適用する正当性はない」

同局が発表したガイドラインにはこのように記されている。
とはいえ、実務上、イギリス商標登録局によるスローガンの取り扱いはまだまだ厳格であって、スローガン商標を保護したいと考える企業側の意向が十分に反映されているとは言いがたい。登録を考慮するなら、ユニークであって、記述的ではないスローガンの創作が必要だ。

解説

スローガン商標が登録されるためには、

  1. 言葉の組合せにおける意外性
  2. 意味が不可解
  3. 風変わりなもの

のいずれかであることが必要のようだ。

  • OPEN POUR ENJOY LIFE ONCE MORE :意外性
  • TIME HAS QUALITY :意味が不可解
  • IT'S YOUR TURN TO PLAY :風変わり

等はいずれも登録されたもの。
他方、

  • NEVER CLEAN YOUR SHOWER (3類):記述的
  • AN EYE FOR DETAIL (25類) :一般的な記述的表現
  • YOU CAN DO IT WITH US(41類):動機付けの表現

等は登録を認めないものとされている。

なお、商標登録局の改訂版「商標登録マニュアル(Trade Marks Registry Work Manual)」では、スローガン(いわゆるキャッチフレーズ)に関する取り扱いが詳細に説明されている。


[出典:Filed Fisher Water House]


IPニュースの定期購読

IPニュースの定期購読(無料)も受け付けていますので是非ご利用ください。
購読をご希望の方は下のボタンからお申込みください。