2017年のIPニュース

2017年12月12日号韓国:外国語による弁論可能に 他

  1. 韓国:外国語による弁論可能に
  2. スリランカ:マドプロ加盟へ
  3. オーストリア:商標法改正
  4. コンゴ:オフィシャルフィー上昇
  5. UAE:電子登録証発行開始
  6. イラク:公告に関するプラクティスの変更
  7. 中国:商標登録の審査短縮へ
  8. TPP:知的財産関連11項目凍結

韓国:外国語による弁論可能に

2017年11月24日、韓国国会は法院組織法(Court Organization Act)を改正し、知的財産権に係る民事訴訟について外国語での弁論を可能とした。今後6ヶ月以内に韓国地方裁判所及び特許裁判所に国際裁判部が設置される予定である。

採用される言語は英語又は当事者の同意に基づくその他の外国語となる。

従来、韓国において弁論は韓国語で行わなければならなかったが、改正法の施行後、係属中の案件も含めて外国語による弁論が可能となる。

国際裁判部で採用可能な言語、案件の認証その他の手続について大法院がどのように決定を下すか不明な部分もあるが、同部における審理を希望する当事者は韓国語への翻訳なしに、選択した言語による書類提出、弁論が可能となる。

また、国際部においては海外所在の専門家が証言できるよう、ビデオ会議等の採用も予定している。

韓国は国際社会における特許ハブを目指しており、既に2017年06月には特許法院で初めて英語裁判が行われていたが、改正法前であったため、英語での弁論の1時間前に予め韓国語での弁論が行われていた。

[出典:Yulchon LLC]

スリランカ:マドプロ加盟へ

スリランカ政府は2018年08月までにマドプロへの加盟を目指すと発表した。同政府は既に加盟に向けた知的財産諮問委員会(IPACSL)を設置しているが、2017年08月には新しい委員長を任命し、出願手続の迅速化を目指している。知的財産諮問委員会(IPACSL)はマドプロへの加盟後、2020年08月には終了する予定である。

[出典:Stobbs IP]

オーストリア:商標法改正

EU商標指令2015/2436号を適用するべく、オーストリア商標法が改正された。

その殆どは既に2017年09月01日から施行されているが、主な点は以下の通りである。

期限の起算日について、改正法では出願日起算となる。この条文は2018年09月01日から適用され、旧法下の登録月の末日を期限とする方法は廃止される。2018年09月01日以降に登録された商標はいずれも出願日から10年有効となる。

2018年09月01日より前に登録された商標は旧法が適用されるが、次の更新から改正法が適用される。これにより、出願日と登録日の乖離により、有効期限の削減が発生する可能性がある。

例えば、2007年12月15日に出願、2008年10月01日に登録された商標の場合、最初の有効期限は旧法が適用され、2018年10月31日となる。しかし次回の期限は改正法が適用されるため、有効期限は2028年10月31日ではなく、2027年12月15日となる。

これを解消するため、削減期間が1年以上になる場合はそれに応じて更新費用も減少される。オフィシャルフィーの詳細に関しては以下のURLで確認できる。

その他、証明商標、登録変更の要件の簡易化、分割制度等が採用されている。

[出典:Schoenherr]

コンゴ:オフィシャルフィー上昇

コンゴは2017年11月11日より知的財産関連のオフィシャルフィーを上昇した。

この価格は更に変更となる可能性があるという。

[出典:Adams & Adams]

UAE:電子登録証発行開始

UAE商標局は2017年11月27日から登録に係るオフィシャルフィーをオンライン決済すること、また登録証は電子媒体でのみ発行されることを通知した。

[出典:JAH & Co. IP]

イラク:公告に関するプラクティスの変更

イラク商標局は公告に関するプラクティスを変更し、今後商標出願は審査終了後、短い期間(約1ヶ月)で3回連続に公報に掲載されなければならない。異議申立期間の90日は第3回目の公報掲載日から開始される。

登録官によれば、このプラクティスの変更は2017年11月20日発行の公報第557号から開始されており、同号に掲載された商標は第559号まで続けて掲載され、異議申立期間は559号掲載日から開始される。

更に、イラク商標局は近々更新と変更登録についても公告を義務付ける予定であるという。

本件に関しては進展が在り次第、IPニュースでもお伝えする予定である。

[出典:JAH & Co. IP]

中国:商標登録の審査短縮へ

2017年11月23日、国家工商行政管理総局は『国家工商行政管理総局の商標登録の便利性改革の深化、商標登録効率の確実な向上に関する意見』(以下、『意見』という)を公布し、2018年度末までに、商標登録の審査期間を8ヶ月から6ヶ月へと更に短縮することを発表した。

商標出願件数の急増に対し、同『意見』では、2017年度末に商標登録出願の受理通知書の発行期間を3ヶ月から2ヶ月に、商標登録の審査期間を9ヶ月から8ヶ月に短縮、更に2018年度末までに受理通知書の発行期間を2ヶ月から1ヶ月に、審査期間を8ヶ月から6ヶ月に、商標権移転手続の審査期間を6ヶ月から4ヶ月に、変更登録、更新の審査期間を3ヶ月から2ヶ月に、商標検索空白期間を3ヶ月から2ヶ月に短縮させる予定であるという。

既に実施されている商標の電子公告のもとで、更に2017年度末に商標初歩審査後の1週間以内に初歩審査報告書の発行を実現させると、出願から商標登録証の発行までの期間を全体的に1〜2ヶ月間短縮でき、2019年度中に商標に関する公共サービスに一貫した電子化システムの構築を完了させるとのことである。

また、国家工商行政管理総局は異義申立の法的期限を3ヶ月から2ヶ月に、証拠の補充期限を3ヶ月から2ヶ月に短縮させることで商標権の権利化までの期間を短縮する検討を進めている。

統計によると、2016年度の全国の商標登録出願件数は369.1万件だった。2017年度で全国の商標登録出願件数が500万件を超えると予測されている。2017年03月末時点の統計によると、全国の商標登録の累計出願件数が2293.1万件、累計登録件数が1514.5万件、うち、有効登録件数が1293.7万件だった。

[出典:LINDA LIU GROUP]

TPP:知的財産関連11項目凍結

環太平洋連携協定(TPP)参加11ヶ国がベトナム中部ダナンで開いた閣僚会合で、議長国の日本とベトナムは11日、新協定の内容に大筋合意したと発表した。米国離脱に伴う凍結対象は著作権の保護期間など20項目。うち11項目が「著作権等の保護期間」など知的財産関連である。早期発効に向けた条件の緩和も盛り込んだ。農林水産物の関税削減は維持しつつ、一部の貿易ルールは発効後に見直し可能とした。カナダなどが求めた4項目は積み残し、協議を続ける。日本は来年の早い時期の署名を目指す。

アジア太平洋経済協力会議期間中の首脳合意はカナダの異論で見送られたが、閣僚レベルでは決着内容を保つことで折り合った。

[出典:中日新聞]

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