「UDRP」「URS」や新gTLDの「TMCH」など商標権者のドメイン保護や侵害、紛争に関する用語などについて解説しています。
ドメイン侵害、紛争解決
UDRP(Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy:統一ドメイン名紛争処理方針)
ICANNが1999年に採択し、これに基づいてWIPOを始めとする認定紛争処理機関が紛争処理にあたっており、ドメインの廃止や移転を求めることができます。UDRPの対象となるのは、ドメインの不正の目的による登録・使用のみであり、正当な権利者間の紛争は従来の裁判などで扱われます。従って、単に第三者に取得されているというだけでなく、申立人の利益や信用を著しく損ねるような悪質な使われ方をしているドメインが申し立ての対象となります。
関連情報: 紛争処理方針と紛争処理機関(gTLDの場合)
URS(Uniform Rapid Suspension System:統一早期凍結システム)
UDRPより安価に迅速な対応を行うためのルールとして導入された新gTLDのための商標保護プログラムの一つです。ドメインの使用を凍結(URSのサイトに強制的転送)することで侵害に対応するもので、UDRPのようにドメインの廃止や移転はできません。
関連情報: 紛争処理方針と紛争処理機関(新gTLDの場合)
シャットダウン要求
WEBサイト内で第三者に商標や著作物が無断で使用されている場合にドメインレジストラやサーバプロバイダへ権利侵害を主張してWEBサイトの閉鎖などを要求します。ドメイン自体の奪還はできませんが、早ければ数日でWEBサイトが閉鎖されます。
TMCH(Trademark Clearinghouse:商標情報相互利用システム)
各レジストリが利用することで、商標保護に関する仕組みの導入を容易にし、商標権者の負荷を軽減することを目的とした仕組みで商標権者が事前登録(有料)することによって作成されるデータベースです。新gTLDの商標保護プログラムの一つとして導入されましたが、ccTLDのリリース時にも使用され始めています。
関連情報: 商標保護プログラム
サイバースクワッター
ドメイン名は原則早い者勝ちのため、正当な権利のない第三者がドメインを占有し、転売等で他者に高値で売りつけるといった事態が発生しています。
こういった悪質なドメイン占有者をサイバースクワッターと呼びます。
関連情報: サイバースクワッティングの問題
タイポスクワッティング
インターネット利用者がWebブラウザにURLを入力する際に打ち間違いを犯しそうなドメインを占拠し、サイバースクワッターが占有している別サイトへ導かれることをいいます。
インターネット大手のgoogleやYahooはタイポスクワッティング対策として、gooogle.comや yahooo.comなどの文字列のドメイン名も保護取得しています。