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商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2016.12.13IPフィリピン・インドネシア・イラク領クルド:オフィシャルフィー上昇 他


フィリピン・インドネシア・イラク領クルド:オフィシャルフィー上昇

フィリピンでは2017年01月01日よりオフィシャルフィーが20%上昇する予定である。

インドネシアでは2016年規則45号が発行され、2016年11月10日よりオフィシャルフィーが上昇した。新しいオフィシャルフィーには更新の猶予期間における申請費も設定されている。

イラク領クルドでも2016年11月27日よりオフィシャルフィーが上昇した。


[出典:Federis&Associates, Lall Lairi&Shalhotra, Abu-Ghazaleh IP]


ロシア:異議申立制度検討

ロシアでは現在12~18か月かかる商標の登録手続を減縮するべく、異議申立制度の導入が検討されている。
新しい制度ではまず出願後、当局が3か月以内に絶対的事由に関する審査を行い、拒絶理由がない場合、公告となる。公告期間は3か月である。
異議申立がなかった場合、出願はそのまま登録へと進む。異議申立が請求され、6か月以内に当事者双方が和解に達しなかった場合、異議申立は審判官によって審理され、決定される。

現行法においても、公告になった商標に対して第三者は書面を提出できるが、その書面を検討する手続は規定されておらず、他方の当事者は局指令または決定の写しを受け取ることがなかった。
当局によれば専門家の49.6%は異議申立制度の導入に肯定的であるとのことである。
本件について進展があり次第、お伝えする予定である。


[出典:SD PETOSEVIC]


モルディブ共和国:新聞警告再開

2016年5月31日号で、同国における新聞警告に問題が発生していることをお伝えしたが、弊社が確認したところ、現在同国においてThe Mihaaru紙が新聞警告の掲載を開始した。同紙はかつての掲載紙The Haveeru Dailyほどの購読量があるわけではなく、1日3,000-3,500ほどの発行数となる。
しかしながら、同国において商標権維持を希望される場合は当面The Mihaaruに掲載することをお勧めする。


[出典:Remfry & Sagar]


モザンビーク:更なる使用意思宣誓書の提出

2015年11月25日号で、マドプロ経由でモザンビークを指定する出願に対し、使用意思宣誓書の提出を求められることをお伝えしたが、この都度WIPOは通知第37/2016号により同国を指定する場合、更にモザンビーク特許庁にも使用意思宣誓書の提出が必要となったことを公布した。
使用宣誓書は所定のポルトガル語の書面で、申請費用とともに同国に居住している代理人経由で提出される。
宣誓書はモザンビーク特許庁が指定国の通知を受けた日から5年以内に提出しなければならない。同国が事後指定された日が更新期限の5年未満である場合、宣誓書は更新日から5年以内に提出することになる。その後、宣誓書は国際商標の登録日から5年以内に提出しなければならない。
WIPOの通知については以下のURLで確認できる。


[出典:WIPO]


中国:知的財産法院、早期審理パネル設置

北京知的財産法院は商標出願の再審に関する行政審判のための早期審理パネルを設置した。
パネルはヒアリングの日を決定し、案件の当事者を召還する。
商標出願人はこれにより、コスト的にも安価な略式手続を申請できる。


[出典:Wan Hui Da law firm & IP agency]


ブラジル:マドプロ加盟を検討中

2016年11月23日、ブラジル産業省とWIPO長官が面談し、ブラジルはマドプロ加盟の意思を確認した。しかしながら、マドプロ加盟にあたっては同国が解決しなければならない問題は多い。
加盟にあたって商標出願は18か月以内に審査しなければならないが、ブラジルでは現在公告まで約4年かかっている。また、マドプロで使用されている言語は英語、仏語、西語であるが、ブラジルでは全ての書類をポルトガル語で提出しなければならない。これにより、ブラジル側では大量の翻訳が必要となる。
以上から、ブラジルの加盟は早くても2018年以降と予測される。


[出典:Fish & Richardson PC]


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