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商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2014.02.12IPフランス領ポリネシア:自治権拡大による新展開(続報) 他


フランス領ポリネシア:自治権拡大による新展開(続報)

2013年10月22日号でお伝えしたポリネシアにおける状況について、幾つかの点が不明なままとなっていたが、このほど下記のように取り扱われることが明らかとなった。

2004年03月02日までにフランスに出願・更新された商標権は自動的にフランス領ポリネシアで保護される。
2004年03月03日から2014年01月31日までに出願・更新されたフランス商標に関しては確認申請(procedure de reconnaissance)が必要となる。当該手続は2023年09月01日までに行わなければならない。
2014年02月01日以降にフランスに出願・更新された商標に関しては、追加費用を支払うことによりフランス領ポリネシアに権利が拡張される。拡張手続(procedure d’extension)は出願・更新時に同時に行わなければならない。

例えば、1996年05月05日付でフランス領ポリネシアに登録された商標権は2006年05月05日までは自動的に当該領で保護されるが、2006年―2016年については確認申請をしなければならない。更に、2016年度に更新申請時に拡張申請を行うことになる。


[出典:INLEX]


フランス:異議申立手続の変更

フランスにおいて異議申立は、1商標出願又は登録商標あるいは著名商標を根拠として請求しなければならなかった。
しかし今後同国において以下のものも異議申立の根拠とすることができる。

  • 地名(パリ、カンヌ等)。これに関する法律の草案が2014年2月中に採用され、2014年4月又は5月に施行規則が公布される予定である。
  • 地理的名称(シャンパーニュ、ロックフォール等)
    更に、フランス商標庁は将来的に異議申立手続のオンライン化を検討しており、2016年12月31日までの完成を目指している。

[出典:INLEX]


ラオス:商標法改正

ラオスでは知的財産法が2011年12月20日に改正され、『商標及び商号に関する知的財産法の施行に関する協定』が2012年09月20日に公布され、以下の点が改正された。

出願書類は出願日より60日以内に提出しなければならず、90日以内に現地語の翻訳書を提出しなければならない。
委任状には有効期限を記載しなければならず、当該期限が記載されていない場合、1回に限り有効とみなされる。
更新は期限の1年前から申請できる。6か月のグレース期間は改正法から削除された。

上記の改正は2013年11月25日から施行されている。


[出典:Dai Tin & Associates Co., Ltd]


サウジアラビア:電子公告に係るオフィシャルフィーの上昇

サウジアラビアでは2014年01月14日に商標庁が電子公告に係るオフィシャルフィーの値上げを発表し、すべての新規商標出願に直ちに適用される。
それによると、国内企業についてはSR1500(USD400)、外国企業にはSR3000(U SD800)がチャージされる。
既にサウジの弁理士からは今回の価格上昇と国内外の企業に関する価格の格差について、サウジ商工業省への抗議が上がっているが、同省からの回答は未だ出ていない。


[出典:Abu-Ghazaleh]


フィンランド:オフィシャルフィー上昇

フィンランドでは2014年01月01日付で商標権に関するオフィシャルフィーが上昇し、特に、出願・更新に関して1区分毎にオフィシャルフィーを支払わなければならなくなった。
また、知的財産権に関する司法手続のオフィシャルフィーも同様に上昇した。


[出典:Papula-Nevint]


WIPO:公報発行期間の短縮

マドリッド制度の国際登録に関するWIPO公報は週1回木曜日に国際事務局(WIPO)によって発行されているが、WIPOは2014年最初の公報(no.1/2014)から発行の遅延を7日短縮する。公報には新たな国際登録や事後指定等が掲載されるほか、制度に関する一般的な有益情報も含まれている。これにより、2013年01月16日から発行される公報の発行日が指定国への通知日と一致することになる。


[出典:特許庁]


日本:知財4法の一括改正へ

経済産業省は今通常国会で特許法、商標法、意匠法、弁理士法の知的財産権制度の関連4法を一括改正する。経産省・特許庁は2月末をめどに与党の審議プロセスを終了し、3月上旬にも特許法改正案など知財関連4法案を国会提出する予定である。

本改正は政府の日本再興戦略(成長戦略)と“知財立国”の基本方針を踏まえ、イノベーション力の底上げに向け企業が知財制度を活用しやすい環境を整えることが目的で、政府の大規模な産業政策を推し進めるために、特許法など知財関連4法を一括して改正するのは極めて異例である。

商標法改正案では「動き」や「ホログラム」、メーカーや製品の「色」や「位置」、企業や製品を連想できる「音」といった五つを保護の対象に加えられている。


[出典:日刊工業新聞]


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