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商標・著作権・特許・意匠・ドメインネームなど、知的財産権全般にわたる世界中の出来事を集約。
注目すべき主なニュースをわかりやすい記事にまとめ、リリースいたします。

2015.03.10IPセーシェル:知的財産権法改正 他


セーシェル:知的財産権法改正

セーシェルは新知的財産権法第7号を採択し、2015年03月01日付で施行される。

その主な改正点は以下の通り:

  • 防護標章の登録について改正法から削除された。
  • 団体商標、立体商標、地理的表示及び商号に関する条項の追加
  • 有効期限が出願日から10年となる。
  • 更新は7年毎となり、6カ月の猶予期間が認められる。
  • 地理的表示の有効期限に関しては、保護付与の原因となった特徴、品質等の要因に基づくため、定まっていない。
  • 3年以上の不使用期間に基づく取消審判
  • 同一・類似商標及び同一・類似指定商品又は役務に関する直接商標権侵害及び著名商標の希釈化に対する保護が導入された
  • 同一指定商品・役務に関して同一商標を使用した場合、出所混同が推定される。
  • 不正競争法に違反せず、消費者を欺罔する目的でない場合、登録商標を比較広告に使用することが認められる。

[出典:Adams & Adams]


ブラジル:著名商標に関する最初の決定

2013年9月10日号でブラジルの著名商標の認定に関する新決議についてお伝えしたが、この都度、最初の著名商標に関する決定が明らかになった。
結果的に、この商標は著名商標としては認められなかったが、この制度の導入時に不明瞭であった著名性の証明に必要な証拠について手がかりを与えるものとなっている。
これは2014年03月10日、ブラジルサッカークラブGremio Foot-Ball Alegrenseが申請した図形商標で、2014年09月30日付公報2282号にその決定が掲載された。

【図形商標】1903 GREMIO FBPA

ブラジル知的財産庁(INPI)は以下の理由に基づき、同クラブの申請を認めなかった。

  • 同クラブが提出した書類はブラジル全土で非常に有名であることを証明していない。
  • 当該図形商標はPorto Alegre, RioGrande do Sulに在住しているサッカーファンには有名であるが、一般公衆は当該図形商標について馴染みがない。
  • 複数の調査の結果、当該商標はRio Grande do Sol州のサッカーファンの間で最も認識されており、全国レベルではない。
  • 最も有名な態様を示す商標のイメージの1つが提出されていない。
  • “gremio”はレクリエーション的な目的で集まる個人の組合を意味するため、記述的である。また、著名性があったとしても図形部分全体を想起させるものでなければならない。

以上に基づき、INPIは当該商標をブラジルの一般公衆の間で有名ではなく、商標のイメージに関する一般の認知度を立証していないと判断した。

上記の決定は今後著名商標の認定を希望する申請者にとって有効な判断材料になると思われる。


[出典:Dannemann Siemsen]


EEU:並行輸入解除

2013年2月13日号2014年11月11日号でも東欧関税同盟についてお伝えしたが、2015年01月01日、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンで構成されるユーラシア経済連合(EEU)が発足し、翌2日にアルメニアが加盟した。これに伴い、これまでのユーラシア経済共同体(EAEC)は活動を終了した。

一方、これまで関税同盟及びユーラシア経済連合において並行輸入は禁止されていたが、現在EEUは並行輸入を認める方向で協議を行っている。これは例えば、販売価格を正規ディーラーとインディペンダントのサプライヤーと比較した場合、正規ディーラーの価格がベラルーシでは25-60%、カザフスタンでは24-40%、ロシアでは31-71%も高いという調査結果に基づき、特定ブランドの正規ディーラーによる市場の独占が問題になっているためだという。EEUは並行輸入の許可により、市場競争の効果によって輸入品の販売価格が下降すると判断している。


[出典:SD PETOSEVIC]


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